【偉業】 科学古典をPDFに…… 76歳の編集者がコツコツとTeXで組版、500冊以上をネットで公開 [無断転載禁止]©2ch.net
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76歳の編集者挑む“科学古典のデジタル文書化”――現役時代に夢見た「科学知識を万人へ」
「科学古典が無料で公開されているすごいサイトがある」――こんなネット上での書き込みを見て、
筆者は「科学図書館」というWebサイトの存在を知った。
http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1708/11/l_ki_scilib01.jpg
「科学的知識は万人によって共有されるべきもの」とトップに掲げるそのWebサイトには、北里柴三郎、
志賀潔、寺田寅彦、本居宣長、九鬼周造といった日本の科学者・哲学者・偉人や、アルベルト・アインシュタイン、
ルイ・パスツール、マックス・プランク、ヴィルヘルム・オストヴァルトなど海外の著名な科学者たちの著作が
PDF形式で公開されている。いずれも著作権者の許諾を得て掲載しているという。
http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1708/11/l_ki_scilib02.jpg
http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1708/11/l_ki_scilib03.jpg
その数、500冊以上。PDFは、本をそのまま画像で取り込んだものではなく、組版(くみはん)用の
マークアップ言語「TeX」で1冊1冊組版したものだ。実際にPDFを見てみると、丁寧に組版されており、
昔の著作でも読みやすい。文章のコピーもできるため、単語の検索も容易に感じた。
一体誰が作ったのか。Webサイトには本人のプロフィールらしきものもない。Webサイト内にあった
メールフォームから連絡を取ったところ、返信があった。なんと、この500冊のデジタル化は、1人で
成し遂げたものという。その正体は。
ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1708/11/news020.html
科学図書館
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/munehiro/science/scilib.html
※協力者を募集中らしいです
つづきます
■正体は76歳のおじいちゃん
「私がある出版社で編集者をしていた時、このような叢書(※)の企画を提案したのですが、採算性の
問題から却下されてしまいました」――Webサイトの管理者であるM.U.さんはこう切り出した。
(※)叢書(そうしょ)……一度世に出た単行本を集めて再出版したひとまとめの書物
それ以来、企画自体はずっと温めており、いつか機会があれば実現したいと考えていたという。
M.U.さんはダイヤモンド社と筑摩書房で編集をしていた。筑摩書房を退職後しばらくしてから、Webサイトを
個人で立てられる時代が来た。「これで長年温めていた企画を実現できるのでは」と「科学図書館」を立ち上げたという。
M.U.さんは1941年生まれ。今年で76歳になる。科学図書館は2004年に開設。63歳から始め、13年間運営してきた。
中学時代から歴史に興味があったというM.U.さん。大学に入学する頃には特に科学の歴史に興味を持ち、
科学史関係の書籍や哲学史を読みあさっていたという。大学の専攻は数学史。そこで数学基礎論を教えていた
村田全(たもつ)教授が数学史の研究をしていると知って以来、村田教授を囲んだ小規模な数学史勉強会をしていた――
と自らの生い立ちを振り返る。
師である村田教授の著作を広めたいという思いも、科学図書館には込められているという。村田教授との出会いが
なければ、このサイトは存在しなかったのかもしれない。
科学図書館が叢書の形を取っているのは、「オストヴァルトクラシッカー」という叢書の存在を知ったことがきっかけ。
ドイツの化学者ヴィルヘルム・オストヴァルトが1889年に立ち上げ、自然科学に関する重要な古典を集めたものだ。
オストヴァルトは1909年にノーベル化学賞を受賞した化学者。彼が考案した硝酸の製法「オストヴァルト法」は、
高校化学でも習うほど有名だ。高校時代にオストヴァルトの著作『化学の学校』を読んで感心した後、
オストヴァルトクラシッカーを知ったことで、「日本でも是非、科学古典の叢書を実現したいと考えていました」(M.U.さん)。
【訂正 2017年8月14日0時】初出時、オストヴァルト著の書名を『科学の学校』としていましたが、正しくは『化学の学校』でした。
お詫びして訂正いたします。
ダイヤモンド社では『数理科学』の編集を、その後、筑摩書房でも初めは数学に関する本を編集していた。
だが、会社の方針から思想書や国語の教科書の編集に業務が移っていったと、出版社時代を振り返るM.U.さん。
現役時代にやり残した、科学知識の普及という仕事を今、インターネット上で取り組んでいるM.U.さんの姿に
まぶしいものを感じるのは筆者だけだろうか。
つづく
■「青空文庫」や「国会図書館デジタルコレクション」にはないもの
著作権の切れた本のデジタル化・無償公開といえば「青空文庫」を思い浮かべる人もいるだろう。だが「数式の正確な
表記がほぼ不可能であるため、青空文庫へは科学関係の本を収録しにくい」とM.U.さんはいう。
科学図書館では正確な表記のため、数式や科学表記に適した「TeX」を用いてPDFを作成している。始めた頃から
十分に習熟していたわけではなく、常にマニュアルとの戦いだったと振り返る。
TeXを使うことで、M.U.さんが抱いている「国会図書館デジタルコレクション」の欠点も解決できる。国会図書館デジタル
コレクション(旧「近代デジタルライブラリー」)は国会図書館が運営する“電子図書館”サイトで、明治以降に刊行された
図書・雑誌のデジタル化資料を公開している。
さまざまな歴史的資料をネット上で閲覧できるが「デジタル化といっても資料の各ページをデジタルの写真にしたものなので、
解像度によっては活字が読みにくいものもある」とM.U.さんは指摘する。
解像度の問題もあるため、科学図書館では写真をそのままアップするのではなく、TeXによる組版を採用しているという。
TeXから作成したPDFでは、文章の選択やコピーもできるため利便性も上がる。
青空文庫にはない科学表記の正確性と、国会図書館デジタルコレクションの欠点だった写真の解像度問題。
これらを解決するのが、TeXによる組版のPDF化というのだ。
ただ、その分だけ1冊当たりの手間もかかる。これまで500冊以上をPDF化してきたM.U.さんだが、「協力してくださる
方がいると大変うれしいです」と心中を明かす。
「一連の作業をしていただける協力者はほとんどおられないでしょうが、スキャナーで読み取ったテキストファイルの
提供や、デジタル化するべき本や論文の提案をいただけると大変助かります」
Webサイトのデザインがシンプルな理由は、「デザインに凝ることに時間を取られるよりも、1つでも多くの忘れられた
文献をPDF化して世に出したいと思っているから」。デジタル化が第一だと熱意を見せる。
■若い人たちにこそ読んでほしい
科学の話題を追いかけると、つい最先端のことばかりに目がいってしまう――そんな人は少なくないかもしれない。
しかしM.U.さんは「最先端の科学は、先人の業績があってこそ。新しいことを始めるには、まず過去の文献を振り返る
ことが必要だと思っております」と、科学の「温故知新」の必要性を語る。
「科学図書館にアップしたものを若い人たちに読んでもらえるかどうかは分かりませんが、何もしないよりはこうした形で
残しておけば、誰かが役立ててくれるのではないかと、微力ながら毎日作業しています」
次が最後
■編集者としての在り方
最後に、M.U.さんの名前の表記について記しておく。筆者が「Webサイトではお名前を出されていないようだが、
紹介しないほうがいいのだろうか」と尋ねると、M.U.さんは「あらためて麗々しく名前を名乗る程のことでもないと
思っております」と答えた。
「書籍の場合でも、一般に編集者の名前を奥付に書くことはあまり有りませんし、私のこの『科学図書館』は先人の
業績のアンソロジーでしかありませんから、ことさら編集者の名前を出す必要はないと考えています。名前を出す
必要があるのなら、M.U.とでも表記されれば」
筆者は、氏の仕事が「もっと世間に知られるべき」と思い記事を書いているので、先人の業績のアンソロジーであっても
それは素晴らしい業績なのではないかと考えている。
一方で「編集者が名前を出す必要はない」と考えるM.U.さんの“編集者としての在り方”も共感できる。現役時代から
今の今まで貫く姿勢に感銘を受け、ここでは名前を伏せることにした。
記事執筆中、筆者はM.U.さんのことを「元編集者」と安易に書いていた。違う。科学図書館のため、科学古典のデジタル化
作業を続ける彼は、今も紛う事なき「編集者」だ。
おわり
ソースは>>1 どいつもこいつもTex...オープンオフィスで書いたらバカにしやがって >>8
著作権切れの書籍が対象って書いてあんだろ
バカか? 自分の人生が残り少ないと実感した時に
こういう「継承」に関わる作業は生きがいになるだろうな 日本は素晴らしい老人が本当に多い
団塊のクズどもを除いて >>8
1くらい読めよ低能
>いずれも著作権者の許諾を得て掲載しているという >>15
この世代の年寄りはいいんだよな。
60過ぎぐらいが糞 すごいな
こういう市井の好学の人が居るから、日本は発展できたんだろうな 夏休みの自由研究や読書感想文に使われる未来が見えた
ファーブルだのファラデーだのニュートンだのの思い出
夏休みの自由研究、観察によって「生命の自然発生説は正しい」とか書く子が居ねぇかなw >>17
文章はいけると思うけど数式まで正確に表現できるようなのがあるのかねぇ ちょっとみたけどそのへんのサイトのほうがわかりやすいな >>8
お前はスレタイだけ読んで書き込みしてるの?それとも読解力無しのアホなの? うちは専らInDesignだが、TeXって超大変なんだろう・・・@DTP屋 デジタル化しても記憶媒体が永遠ではないのだよ
石版化なら協力したよw >>8
問題提議したいが為に興味も無いのに聞く阿呆。
人の話は聞かないタイプだね、 手持ちのCDを全部売っぱらってしまいたいんだけど
やはりスキャンがネックで一向に進まない
ほんと手間かかるよね >>16
綴りはテックスが合ってると思うけど、習慣としてテフ派 エロマンガ自炊してるおまえらと
どこで差が付いたか 金の亡者みたいな編集者・出版社ばかりなのに信じられない
表彰されるべき業績 PDFって
苦労は痛いほどわかるけど、形式が糞杉だわ PDFだからコンビニのコピー機で楽々印刷できそうだわ これから75歳まで働かなきゃならない時代が来たら
こういう仕事を用意してくれりゃええわ >>56
嫌ならフリーソフトで何にでも変換すればいいがな >>16
俺は無声軟口蓋摩擦音の[X]で発音するよ > 温故知新
と言ってるけどここまで膨大だと「過ぎたるは、――」って事にならないか
むしろ、先端科学に対する抵抗すら感じてしまうんだが… ついにお前らにぴったりの仕事が見つかったな
さぁ手伝うんだ てふくん元気なのかな?
最近あまり話題にのぼらないね
別にどーでもいーけど 結局引用でもなんでも自分で使うときには、買った本から引っ張ってくるからなあ
著作権をクリアしてるのはありがたい
これから読ませてもらうし、利用させてもらうわ
ありがとう TeX懐かしい。学生の頃、実験レポートをTeXで書いて、図を入れ込むのに苦労した思い出。 >>76
入れたいところに入らないんだよなぁ
今は大丈夫だよ とりあえず上の方からパラパラ読んでるけど
村田全って人の著作おもしろいね おじさんはTeXの使い方が分からないので一太郎+数式エディタを使ってた。 正直科学者は長生きのやつが多いから著作権切れの新しい著作少ないだろ これもあと10年20年すれば管理者いなくなって消えていくのだろうな
日本人はこういう事業に参加しようって意識気迫だしねえ すげえな…
論文に限らず電子化されてない本なんて手元にも山ほどあるからな >>69
実際にサイト見るなり著作読むなりすれば誤解が解けるだろうけど
ここで扱われてるものの大半は科学史の論文だよ
エッセイ的なものも多いから俺みたいな文系でも割と取っ付きやすい
途中で数式とか出てきても正直わからんから飛ばして読んでるw >>30
TeXなんかにどんな後ろめたいことがあるんだよw 偉業のように見えてほめてるけど
科学の古典なんて間違った科学知識に基づいたクソ文書だよw
そんなもん21世紀にまたばらまいてるとか
老害以外の何物でもない >>87
例えば卑近な例だが流行の人工知能は誰の科学的アイデアからどのように発展したのか?
内容共にほとんどの人が知らない。それらが再び紹介されるならタイムリーで価値もあるだろう
言いたいことは、それは現代に通じるのか?って疑問
科学史観に関して現代に通じていないというのは致命的過ぎやしないか 歴史というか文系よりだよな
ガウスとかオイラーの著作訳して欲しいんだが こういうことやると文句言う奴でてくるよな
もったいないだのなんだのと >>93
扱われている題材とその扱い方、あなたのいう科学史観をごっちゃにしてない?
ここの論文はクーン以前の科学史観の遍歴を知るためには役に立つと思うよ
そういったアーカイブがあることが有害とは思えないんだけど >>93
それ以前に必要のない人はこのpdfを調べることはないのになんでそんな無意味って決め付けるのかがわかんない
過ぎたるは及ばざるが如しって感覚だけどあれは必要ないのに無理やり詰め込んだり教えたりすることを言うんだぞ
公開してるだけで強制してないんだからデータとしてあり続けるのはなんの問題もないだろ
データの公開な以上使う人によって有用って形で扱われるだろ hi-ho.ne.jp かよ
どっか大学とか後の世代にしっかりと
データ引き継げるサーバが
名乗り出てくれると良いけど >>106
地道にコツコツと上げてるからそれを落としてる個人も大勢いるし
その中から意志を継いでくれる人もいるさ 俺もまんだらけやKBOOKですら買い手の付かない同人誌をデジタル保存するか… >>5
それな
実際は、ごみくずがダベってる番組ばかりだしな >>89
組版ということを疎かにして、一途にwordユーザーであるということ お前らまず読んでから感心しろ。
なんでも手放しで良さそうな話に手を上げて、そのくせ中身も知らないくせにメディアが批判しだしたら尻馬に乗る。
そういうニュー即民ばっかになったのは何なんだよ。 TeXは面倒
Markdown位ならいいけど数式がなあ >>76
図表はレポートの最後にまとめて並べて、本文とは別に綴じてた
いちいち差し込もうとするから大変なんだよ
本を出版するわけじゃないんだからさ TeXって調べてみたけど
ほとんどDOSのコマンドラインで
レイアウトしているようなものじゃないか
よくこんな面倒なことやってられるな
イラレで記号フォント使って数式を作ったら駄目なのか >>116
だってこれくだらねえじゃん
数学史とか、理系からも文系からもバカにされる学問だろw
「爺さんが爪楊枝で立派な軍艦模型を作りましたー」みたいな話と同レベルのニュースだよ
「ふーん」で終わり >>121
htmlだってそうだし今はWordだって最終的にはXMLになるだろ >>62
岩波は絶版多過ぎ
電書で良いから旧仮名漢字で赤帯だけでも再販してほしいよ http://www.221b.jp/ コンプリート・シャーロック・ホームズ TeXって懐かしいな
テックスと読んだらテフと読めって怒られた >>121
1年使うと、出来上がりのイメージができるようになるから、
そうするとイメージ通りにできないWordがクソってことになってくる >>129
techhhhhhhhhhと読むらしい >>1
外国人の話かと思ってら日本人かよ!
すげー 懐かしい
latexやってたな
めっちゃ綺麗に仕上がるんだよな 日本は昔から国外書物の翻訳・写経のDNAがあるからな Texって理系学術以外のところで需要あるの?
他で使ってる人いる? >>140
MusiXTeXってマクロ入れて楽譜作ってる人なら知ってる TeXの凄さをちゃんと知ってる年頃が揃ってるな、ここは。 取り敢えずポアンカレの著書が現代的な字体でよかった 卒論のときはTeXで数式組んでたんだけど、理系でTeXを手足のように使いこなさないと
馬鹿にされるような雰囲気だったので必死に覚えた 馬鹿な企画者と違って適切なフォーム使おうってすごいね
フリーのものどころか有料含む電子書籍全般が規格乱立、しかでも出来損ないばかりで終わってるのに TeXは一時期凝ってたなぁ。大学に大型計算機入れると、周辺のワークステーションに
LaTeX入れろって指定があったから毎回コンパイルして納品してたっけ。今でも欲しがる
人とかいるのかな? 数式の美しさは圧倒的で代替品がないレベルだが。 ちゃんと組めば品質はピカイチなんだけど、今の時代にはそぐわないよねえ。
GUIでしっかりしたものがあるだろうから。 >>155
>GUIでしっかりしたものがあるだろうから。
例えば?
もちろん無料だよなw 最近はTeX使わないの?
10年前だけど、意識高い理系学生はみんなTeXで修論書いてたイメージ
まぁ私は意識低い学生だったのでWordでしたが… TeXshopとか世界的にはどんどんTeXの総合環境とか整っていってるのに
コミュ力重視の日本はスマホでレポートを書くのであった 大学の時卒論だけWordであとTeXで書いてた
TeXの数式キレイで好き >>160
円周率に漸近していってという話を当時してたなあ >>161
クヌースは死んだ?って聞いてるのと同じなんだよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています