巨人を自由契約になった中田翔内野手(34)が2日、来季中日でプレーすることを決断した。中田はこの日、東京都内で立浪和義監督(54)らドラゴンズ側と初交渉に臨んだ。2年契約、年俸3億円程度に加え、背番号6を提示された中田はその熱い思いを受け取り決断に至った。近くドラゴンズに入団の意思を伝える。

 中田が新天地を決めた。この日、ドラゴンズと東京都内のホテルで初交渉に臨み、巨人と同程度の条件となる2年契約、年俸3億円程度に加え、背番号6も提示された。交渉解禁からの即オファー。中田の心が動かないわけがない。球団幹部に加え、立浪監督からも期待の言葉が掛けられた。そのひと言ひと言をかみしめた中田は、中日入りを決断した。

 急転直下の3週間だった。FA宣言期間の最終日となる11月14日にオプトアウト権を行使し、巨人と残っていた2年契約を破棄する決断を下した。FA宣言でなく自由契約になる道を選んだのは、獲得した球団に補償が必要がないから。そこまでしても中田が求めたのは出場機会。「ここから先はお金じゃない。とにかく試合に出たい。本当にそれだけ」。そして交渉解禁後、真っ先にオファーが来たのがドラゴンズだった。

 中日は今季、球団史上初となる2年連続の最下位。得点力不足は毎年のことで、4年連続リーグワーストとなる390得点だった。1試合平均2点台ということは、3点取られれば負ける可能性が高いということだ。立浪監督が就任してからこの2シーズンで“血の入れ替え”を敢行し、とにかく若返りを果たした。

 しかし、出場選手の平均年齢は低くなったものの、勝つためにはまだまだ物足りないのが現実だ。球団は若手の成長を促しながら、勝利を求めるには絶対的な核となる野手が必要と判断。立浪監督が「勝負強い打者。これは身につくものではない。実際に100打点以上を何回もあげている」と高く評価する中田の獲得へ動いたのは、当然の流れだった。ドラゴンズにとっては久しぶりに「大型補強」が成功することになる。

 来季プロ17年目を迎える中田。近く中日に正式に入団の意思を伝える。通算303本のスラッガーは名古屋でプロ野球人生の最終盤を迎えることになった。
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中日スポーツ