2023年11月13日 4時0分

 大みそかに放送される「第74回NHK紅白歌合戦」(後7時20分)に、スマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)に所属するタレントが出場しないことが12日、分かった。同局は13日に出場者を発表するが、この中に旧ジャニーズ勢は1組も含まれない。旧ジャニーズ所属のタレントが紅白に出場しないのは1979年以来、44年ぶり。

 NHK関係者は「11月になっても、性加害の被害者への補償があまり進んでいない。現社長の東山紀之がマネジメント会社の新社長就任を辞退するなど、迷走している印象」と指摘。近年の傾向として、出場者発表後も、特別企画として10組前後の出演がサプライズで発表されてきたが、NHK関係者は「よほどのことがない限り難しい」と追加オファーも見送る。

 創業者のジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題に揺れる同事務所。局では稲葉延雄会長が9月の定例会見で、再発防止策の徹底と被害者補償を実施しない限り、同事務所のタレントに番組出演を依頼をしない方針を明言していた。

 旧ジャニーズ事務所からは1965年にジャニーズが紅白に初出場。以来、毎年のように人気アイドルが名前を連ねてきた。90年代後半から2000年代前半は2組出場が続いたが、嵐が初出場した09年に4組(TOKIO、SMAP、NYC boys)が出場してからは、12年に5組、14年に6組、15年は7組と増加。その後は5~6組で推移していた。

 旧ジャニーズサイドは、大みそか恒例の「カウントダウンコンサート」は今年も行う予定。Snow Manも生配信ライブ「Snow Man Special Live~みんなと楽しむ大晦日!~」を開催すると発表しており、独自路線に力を入れる。旧ジャニーズ勢が消えたことで空いた枠は、レコード会社関係者によると、韓流グループのほか演歌勢が埋めるとみられる。

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