またぞろ「メディア戦略」を始めた旧ジャニーズ事務所の愚…TV局と再接近、出版社を選別

 今月17日に「SMILE-UP.」に社名を変更した旧ジャニーズ事務所の水面下での動きが伝わってきた。今後は旧ジャニーズを支
えてくれた一部のファンクラブメンバーと、新会社を支持することを約束した一部のキー局と“再接触”する動きがあるとい
う。民放キー局幹部が声を潜めて話す。

「NHKは、世間の目を気にし被害者救済にめどが立つまで距離を置くことを明言していますが、テレビ東京を除く民放局の本音
は真逆です。『検証番組』でみそぎを済ませた後は、基本的には何も変わらない。むしろ、以前よりも旧ジャニーズに対する
接触が露骨になった気がします」

 なんと民放の中には、旧ジャニ担だった局員をスマ担へと名称を変え、人数を増員した局もあるという。なかでもこれまで
以上に蜜月関係を築こうとしているのが日本テレビだといわれている。

「17日の事務所開きには民放キー局のなかでイの一番に駆け付けたのが日テレです。編成部長と企画担当部長が花や高級なお
菓子を手に挨拶に駆け付けた。東山紀之社長も終始、ニコニコ顔だったそうです」(事情通)

日テレが「SMILE-UP.」に対しここまで媚びるのは視聴率のためだという。

「現在もライバルのテレビ朝日と視聴率3冠王争いでしのぎを削っている。なかでも全日帯でテレ朝と同着なんです」(事情
通)

 さらに毎年12月初旬に放送されている視聴率ドル箱音楽特番「ベストアーティスト」の放送を控えていることも大きいとい
う。

「例年通り旧ジャニタレのアイドルグループを最低でも5〜10組は出演させたい。その条件として降板のウワサがあった嵐の桜
井翔がキャスターを務める報道番組『news zero』は来年4月以降の継続も決定した。日テレはスポンサーの反対を押し切って
スマ社と歩んでいく腹積もり。全ては視聴率を取るためだ」(日テレ関係者)

 “マスメディアの沈黙”が性加害問題に結果的に加担したと指摘がある中、露骨な「現実路線」には鼻白むばかり。またも
や忖度と癒着に逆戻りではなんの進展もない。一方、テレビ界で目下懸念されているのが「SMILE-UP.」の先鋭化だという。

「ジャニーズに批判的な週刊誌を発行する出版社との付き合いをゼロベースにするそうです。今回の性加害問題に関して、あ
まりに無責任かつ裏を取っていない記事が散見されることが理由。出版社にとってドル箱であるカレンダー利権の見直しに入
るようだ。基本、週刊誌を発行する版元にはカレンダー利権を渡さず、新たな選定に入る。なかには1社で2〜5グループのカレ
ンダーを出す版元も出てくるかもしれない」(業界関係者)

 またぞろメディア支配に動き始めた「SMILE-UP.」と、それにくみするテレビ局。愚かというしかない。
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/331222