※5/9(火) 11:31デイリー新潮

「死ね」「殺すぞ」
 5月14日に夏場所初日を控えた角界で、新たに衝撃のスキャンダルが発覚した。日本相撲協会ナンバー2の陸奥(みちのく)親方(元大関霧島)の部屋で、凄惨な暴力事件が起きていたのだ。しかも、親方は協会とグルになってその事実を隠蔽(いんぺい)。被害力士が「週刊新潮」の取材に対して実名で明かした凄絶な暴行内容、そして陸奥親方が直撃取材に見せた反応とは――。

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「自分が同じ部屋に所属する兄弟子の霧の富士(28)から日常的に暴力を受けていたのは事実です。そのことは親方も相撲協会も把握しています」

 こう衝撃の証言をするのは、陸奥部屋所属で三段目の安西(やすにし・21)である。初土俵は2020年7月、福岡県筑紫野市出身の現役力士だ。加害者の霧の富士は鹿児島県鹿屋市出身で、同じく三段目。初土俵は11年1月で安西の7歳上である。なお、ふたりの親方である元大関霧島は、その精悍(せいかん)なマスクから現役時代は「角界のアラン・ドロン」の異名を誇り、昨年3月から相撲協会ナンバー2の事業部長を務めている。

 安西が続ける。

「霧の富士による暴力、暴言とイジメは自分が入門してすぐに始まりました。仕事でミスをするとすぐに“死ね”“殺すぞ”と言ってくる。そして、ことあるごとに拳や膝蹴りをお見舞いされる。休んでいる時にエアガンで撃たれたり、フライパンの裏でたたかれたことも」

「何十発も顔面を拳で殴られ口の中が血だらけに…」
 何とか我慢してきた安西が、「もう無理だ」と思うようになったのは昨年末のことだった。

「昨年12月末に大掃除をしていたら、自分のやり方が気に食わなかったのか、突然、“考えたら分かるだろう”と難癖をつけてきて、脇腹に拳で5発と、膝蹴り。縄跳びのヒモでも数回たたかれた。年が明けた1月1日には、部屋の2階のちゃんこ場で、関取の荷物を上の階に持っていっていなかったことでまた突然、右頬に裏拳1発、左頬に拳を2発食らわしてきました」

 繰り返される暴力行為の中で最もひどかったのは1月2日、夕食が終わった後のことで、

「刺身が残っていたので、霧の富士から“これ、食っとけよ”と言われていたのですが、用事が入ったので一旦席を外した。で、戻ってくると、“食ってねぇじゃねえか”と何十発も顔面を拳で殴られたのです。自分が最初に殴られたのはちゃんこをつくる場所の付近で、そこから食事をする所まで数メートルほど後ずさりしながら殴られ続け、口の中が血だらけになりました」

 事ここに至り、さすがに安西は別の兄弟子と一緒に陸奥親方に相談したが、親方の反応は、“分かった、協会に言っておく”というものだった。

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