ボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者に君臨し、もはや同階級で敵なしの強さを誇る井上尚弥(大橋)だが、そんな“モンスター”との大一番を2か月後に控え、33歳の英戦士が闘志を漲らせている。

 今年6月、当時WBC王者のノニト・ドネア(フィリピン)を2回TKOで撃破した井上は、プロ戦績を23戦全勝(20KO)に伸ばすとともに、日本人初となる世界3団体統一を達成。来る12月13日には、東京・有明アリーナでWBO王者のポール・バトラー(英国)との4団体統一戦を予定しているが、現時点では、“井上の圧倒的優位”を予想する声が少なくない。

 こうした風潮に対して今回は、母国メディアを通じてバトラーが反応を示している。現地時間10月20日、英専門サイト『Boxing Social』のインタビューに応じ、「彼(井上)が何を得意とするのか、我々はいま徹底的に分析している。腰を据え、彼を観察しているところだ」と現状を報告した上で、厳しい下馬評に対する率直な心境を明かした。

 まず、自身の敗戦を予想する意見が目立つことに関して、「まったく気にならない」と答えたバトラーは、「5、6年前だったら彼らの一人ひとりに反応し、一日中一晩中、議論していただろう」とコメント。さらに、「ただ今は、彼らを見てくそったれと言うだけだ」とFワードを用いながら続けると、「毎日ジムで鍛えている」とも語り、万全な準備を進めているようだ。

 キャリア最大の一戦へ向けて、早くも臨戦態勢に入っている様子のバトラー。文字通り世界が注目するファイトとなるのは必至だが、果たしてどんなパフォーマンスが見られるのだろうか。スーパーバンタム級へ階級上げの可能性も示している井上を含め、両雄の戦いが楽しみでならない。

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