阪神はセCSファイナルステージ第3戦・ヤクルト戦(14日、神宮)に3―6で逆転負け。アドバンテージも含め0勝4敗となり、日本シリーズ進出を逃した。すでに今季での退任を発表している矢野監督にとって、ラストゲームとなった。

 近本光司外野手は恩師との別れに、涙が止まらなかった。

「最初の監督だったんで。ドラフトの時からお世話になった。いろんなメディアで矢野さんに対する記事とかを読んで。出ている選手が打てないから負けるんで。僕らが悪いんで…。そう思ってたんですけど…。でも、やっぱ最後(試合が)終わってから『矢野! 矢野!』って(コールを聞いて)…。見に来てくれる人がいるだけで、その人たちのためだけに僕らはプレーするだけなんで…」。嗚咽で何度も何度も言葉を詰まらせながら、思いのたけを絞りだした。

 普段は徹底したマイペースを貫き、矢野監督退任表明の報を受けても「僕たちがやることは一緒。うまくなるためにしっかり考えて練習することだと思う」と、語っていた近本。「この悔しさは来年にぶつけて――」との報道陣の問いを遮る形で「勝ちたいです」と涙声で、それでも強い語気で来季以降のリベンジを誓い、球場を後にした。
東スポWeb

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4cdba7e320a627b9236f6d6d16ceb688ae109f5