「『沖縄の運動に寄り添い』沖縄人を動かすのではなく、日本人という立場で踏ん張り、日本人としてやるべきことを実行していってほしい」

 200万人超もフォロワーがいて、毎日のようにネット上でその名が流れてくるひろゆきという人の基地反対をする人々に対する暴言が、波紋を広げている。何十年に及ぶ基地被害に抗議する人々が放つ「ヤンキーゴーホーム」という声を録音し、“得意げに”「平和活動家はヘイトスピーチをしている」という人々の姿が本書には記録されているが、ひろゆき氏がやったのは、まさにそのようなことだろう。「座り込みの定義」にこだわり、座り込みの背景にある歴史を敢えて見ない。表層を切り取り、差別の構造を理解せずに、冷笑する。幼い理屈を恥じずひけらかし、無知を剥き出しにすることで日本は底抜けに壊れていくのだと危機を覚える。

 まずは知ることでしか、始まらない。すでにこの社会には、沖縄を生きる人々が積み重ねてきた言葉、その闘いの歴史が十分にある。座り込みをしてきた人々が見つめてきた景色を、「わたしたち」は真剣に想像すべきだ。それが本当の知というものなのだと思う。親川志奈子さんの言葉をここに紹介したい。

「私たちは日本語を覚え、日本の方を向き続けてきました。でも、沖縄が日本を変えることはできない。日本を変えるのは日本人であるべきです」

10/12(水) 16:00配信 AERA dot. 記事の一部抜粋
https://news.yahoo.co.jp/articles/a1f563a374fd962a31923599e962cfc90b42eff7
https://dot.asahi.com/dot/2022101200016.html?page=2

【写真】北原みのりさんはこちら。
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