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 正論か、暴論かーー日本ハムの新庄監督(50)の発言が波紋を呼んでいる。

 12日に今季のBクラスが確定。指揮官は「前から言ってるやん」と、何を今更と言わんばかり。
「今年は成長の年。若い選手も(一軍を)経験できた」とした一方で、結果が出ない選手に対しては「これだけチャンスを与えて(打率).220以下の選手は掴めなかったとしか判断できない」とトライアウト失格とピシャリ。
続けて「(結果が出ないのは選手の)自分のせい。それはどうしようもない」と言った。

 チャンスを貰いながら打率.220以下というのは、主に清宮(23)と万波(22)を念頭に置いた発言だろう。
清宮は116試合で打率.203、15本塁打、41打点。万波は96試合で同.206、14本塁打、40打点。いずれも自己最多の本塁打を放っているが、打率はサッパリだ。

 野球評論家の山崎裕之氏は「確かに起用に応えられなかったのは選手のせいでもありますが……」と、こう続ける。

「では監督や首脳陣は選手を成長させるために適切な手を打ったのか?
選手には役割がある。中軸で本塁打を打つ『主役』もいれば、バントでコツコツ送る『脇役』もいる。
特に前者はこれと見定めたら、阪神の佐藤輝明のように中軸で使い続けなければ成長しない。
 打順をコロコロ変えたり、試合に出したり出さなかったりでは選手に責任感も生まれません。

さらに言えば、新庄監督が就任した時の『優勝は目指しません』という発言は、選手にすれば『負けたけど、そもそも優勝を目指してないから』という言い訳につながりかねない。負けて悔しさを抱かなければ、成長もありません」

 新庄監督の今季の仕事はチーム強化であり、特に清宮や万波のような将来有望な若手を一人前に育ててこそ、その存在意義があると言っていい。

彼らが育たなければ、それは指揮官の責任でもある。