UEFAヨーロッパリーグ・グループA、グループステージ第1節。アーセナルはスイスのFCチューリッヒと対戦。日本代表DF冨安健洋は、今季初のスタメンとなった。

アーセナルは冨安のほか、GKのマット・ターナーやMFファビオ・ビエイラ、FWエディ・エンケティア、マルキーニョスなど、初先発の選手を多く起用。
しかし立ち上がりは国内リーグ不調のチューリッヒの中盤の積極的なプレスに苦戦し、ポゼッション時のリズムが出せない。GKターナーのパスミスから、あわやゴール献上かというシーンも見られた。

しかし徐々に縦パスやクロスが入りはじめると、決定的に流れが変わったのは16分。カウンターからエンケティアが大きく抜け出し、
クロスを送るとそこへ走りこんだのはマルキーニョスだった。ボレーで豪快に叩き込み、アーセナルが先制点を挙げる。

20分にはサンビ・ロコンガの長いパスからビエイラがループで狙い、25分にはコーナーキックの流れからグラニト・ジャカのミドルと、
次々にビッグチャンスを作り出すアーセナル。チューリッヒも右サイドを起点に少ないチャンスを生かそうとするが、スコアを動かすには至らない。

しかし43分、再び流れは変わる。コーナーキックの際、こぼれ球を競り合った選手にエンケティアが足をかけてしまい、
チューリッヒがPKを獲得する。これをミルリンド・クリェジウが左隅に決めて同点。1-1のスコアでハーフタイムを迎えた。

エリザベス女王逝去の報が入ったため黙祷から始まった後半は、チューリッヒがやや前がかりなシフトで攻勢に出る。
アーセナルは前半と同じくゲームを作るのに苦労するものの、冨安のハーフスペースからの上がりなどから次第にチャンスを作っていく。

そして62分、マルキーニョスのクロスにファーで合わせたエンケティアが今季初ゴールを奪い、アーセナルが再びリード。
チューリッヒのフランコ・フォーダ監督は3人代えで流れを変えようと試み、それを追うようにアーセナルもマルティン・ウーデゴーら3人のレギュラーメンバーを投入。
さらに78分にはガブリエウ・ジェズスも投入され、ミケル・アルテタ監督は週末のエヴァートン戦も見据えてか前線の陣容をレギュラーメンバーに入れ替えるという采配を見せた。

その後はウーデゴーやブカヨ・サカらレギュラー組がいつものスムーズな連係を見せるが、結局スコアは動かず1-2で終了。
アーセナルにとっては、チーム全体のコンディションを上げるという意味でも価値のある一戦だったかもしれない。冨安も今季初のフル出場を果たし、チームの勝利に貢献した。

チューリッヒ 1-2 アーセナル
[得点者]
16分 マルキーニョス(アーセナル)
44分 ミルリンド・クリェジウ(チューリッヒ・PK)
62分 エディ・エンケティア(アーセナル)
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd63fd45a4ad297a95dce05a1fb4436aa75d1ad8