いま「侍の面構えをしてる俳優がいない」のはなぜか
テレビ番組やCMに出ると映画俳優も安っぽい感じに
2022.6.15(水)

(勢古 浩爾:評論家、エッセイスト)

※本稿は『定年後に見たい映画130本』(勢古浩爾著、平凡社新書)より一部抜粋し、加筆したものです。

 黒澤明が晩年、時代劇が撮れなくなったと歎いていた。侍の面構えをしてる俳優がどこにもいねえじゃねえか、ということだったようである。そりゃあまあ三船敏郎や志村喬、仲代達矢や三國連太郎、中谷一郎クラスがいなくなった、ということなら、そのとおりである。佐分利信のような重厚な役者や、藤原鎌足のような軽妙な役者もいなくなったし、山本麟一のような岩のような役者もいない。

 日本の真珠湾攻撃を描く日米共同合作の『トラ、トラ、トラ!』の日本側の監督に決まったとき、黒澤は軍人役に俳優ではなく、ズブの素人の企業経営者を起用しようとした。
そのことが監督降板の一因にもなったようだが、黒澤にいわせれば、これまた軍人面した役者がいねえじゃねえか、ということだったのかもしれない(いかにも俳優然とした役者では、もはやリアリティがない、ということもあったのだろう)。




侍の顔をした俳優がいないことより

 しかしわたしの考えでは、日本の男は、俳優にかぎらず、ほぼ全員ちょんまげが似合うのである。たしかに中年以上の癖のある俳優は絶対数が少なくなったけれど、ヒップホップ風の格好をしてラップとかを歌い、アメリカ人になったつもりの若者でも、髪型をちょんまげにして、袴を履かせれば、そこそこの侍役にはなれるのである。

 貫禄のある武士は無理かもしれない。だが、武士にもいろいろある。全員が猛々しい侍ばかりではない。羽生結弦みたいな殿様もありうるのだ。実際、会津の松平容保のような線の細そうな殿様もいたのだから。
現在のNHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を見れば一目瞭然。全員がなんとかサマになっているのだ(ただ『居眠り磐音』」の松坂桃李は似合ってなかったなあ。あれはカツラの作りが悪いのか)。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70561

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