国際Aマッチデーの中断期間に入っていたJ1リーグが18日から再開。16試合終了時点で最下位に沈んでいるヴィッセル神戸はここから反撃体制に入りたかった。

「通常より準備期間が長く取れたのはよかった。戦術理解が進み、ケガ人も戻ってくる。よりいい戦いができると思う」と就任から2カ月が経過したロティーナ監督は前向きに語っていた。

常日頃から危機感を口にする酒井高徳も「まだ半分あると思うか、もう半分しかないと思うか。僕は後者。1つ1つ積み重ねて、勝って順位を上げること。
もう次がないと思ってやっていくことが大事」と語気を強めていたが、それくらいの気迫を前面に押し出して、今季好調の柏レイソルを撃破する必要があった。

 アンドレス・イニエスタのスルーパスが酒井高徳に通り、橋本拳人の先制点が生まれた28分まではシナリオ通りだった。しかし、この10分後に椎橋慧也のミドル弾で同点に追いつかれ、
前半終了間際には菊池流帆が戸嶋祥郎をペナルティエリア内で倒してPKを献上。マテウス・サヴィオに逆転弾を決められた。この判定は物議も醸したが、指揮官にとって誤算だったのは間違いない。

後半は5-4-1から本来の4バックへシフトし、巻き返しを図ったが、リスタートから武藤雄樹に被弾した。スコアは1-3。ここまで追い込まれると、
ロティーナ監督もベンチに温存していたエースを使うしかない。66分に大迫勇也を最前線に送り出し、貪欲にゴールを狙いに行った。

 登場から3分後、大迫は左CKからのヘッドでいきなり相手ゴールを脅かす。この2分後にはイニエスタのFKに反応。打点の高いヘッドをお見舞いした。さらに76分にはゴール前でつぶれて武藤嘉紀の2点目をお膳立て。
これは惜しくも直前にゴールラインをボールが割っていたために取り消されたが、背番号10がいるだけで前線が大いに活性化された。最後までゴールを割ることはできなかったが、約25分間のプレーだけで、指揮官が彼の起用を熱望する理由がよく理解できた。

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https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20220620/1660213.html