斉藤博昭映画ジャーナリスト

5/23(月) 16:51

新型コロナウイルスのパンデミックが落ち着き、ハリウッドスターの来日も徐々に復活してきたが、大物中の大物、トム・クルーズが5/27公開の最新作『トップガン マーヴェリック』を引っさげて日本に到着。ついに映画界も以前の日常を取り戻してきた感がある。
5/23に東京・六本木で、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーとともに記者会見に臨んだトムだが、コロナ前の来日時(前回は約4年前)と大きく違っていた点がある。トムの横にいる通訳だ。トム・クルーズといえば、来日のたびに通訳を務めていたのが、字幕翻訳家としても知られる戸田奈津子さん。
トムは「日本の母」と呼ぶほど彼女を慕っており、当然のごとく来日のたびに“ご指名”で通訳もお願いしてきた。トムと戸田さんの2ショットは、映画業界では不変の風景だったわけだ。

しかし戸田奈津子さんも現在、85歳。さすがに一緒に舞台に立って通訳を務めることが難しくなったのか、今回は別の方がトムの通訳だった。映画業界には有能な通訳が何人もいるので、まったく問題ない。むしろ戸田さんは字幕が専門。
しかしトムのように彼女と親しくなったスターたちは、横に一緒にいて通訳してもらうことで安心感やリラックスを得られるようだ。こうした戸田さんへの信頼は絶大で、たとえばニューヨークでラッセル・クロウの日本人向けインタビューが行われた際に、気難しいと評判だった彼の機嫌を損ねないよう、わざわざ戸田さんを日本から連れて行く……なんてこともあった(そのおかげかどうか、取材は順調に終わった)。
また、公私ともに親しくなったスターも多く、とくにリチャード・ギアは結婚式にも呼ばれ、ニューヨークへ行くたびに自宅に招かれるほどの仲。故ロビン・ウィリアムズは来日の際に京都などの旅行にも付き添ったりして家族ぐるみで親しくなったというし、
そのほかハリソン・フォードなど仕事を超えた関係を育んでいた。トム・クルーズも、何か機会があるごとにカードやギフトを戸田さんに送っていたのは有名な話だ。

     ===== 後略 =====
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https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/20220523-00297393