「日本の天才・佐々木朗希が、19奪三振の完全試合の後に8回を完璧に抑えた」(CBSスポーツ電子版)、「日本の天才投手、20歳の佐々木朗希が完全投球を17回に延ばした」(スポーツ専門局ESPN電子版)、「日本の天才・佐々木朗希が2戦連続完全試合から八回に外された」(米ヤフースポーツ電子版)

 2試合続けてひとりの走者も許さない完全投球をみせたロッテの佐々木朗希(20)を、米メディアはこぞって「天才」の枕ことばを付けて報じた。ニューヨーク・ポスト電子版は「最近の活躍でメジャー球団はさらに(佐々木朗希に)関心を持つだろう」と書いているが、実際は関心を持つどころではない。

「すでに佐々木朗希は丸裸にされています」と、米球界関係者がこう続ける。

「西海岸の老舗名門球団は佐々木朗希の投げるボールの球質を球種ごとに数値化、メジャー平均の値と比較したデータを持っています。それによるとメジャー平均と比べてもケタ外れの数値をたたき出したのはスプリット、つまりフォークボールだそうです。140キロ台後半の球速でなおかつ落差が大きなフォークを最も高く評価している。平均球速が160キロ近いストレートの質も、メジャー平均より上。他のカーブとスライダーは平均以下の値とか。質の高いスプリットを投げる投手はメジャーでも成功しているだけに、佐々木朗希も超一流の投手とこの球団は位置付けています」

 メジャーが分析しているのは技術面だけではない。佐々木朗希の性格や人間性にも、すでにメスが入っているという。西海岸のさる代理人関係者がこう言った。

「大谷翔平(27=エンゼルス)がメジャー挑戦を表明した2017年のシーズン中のこと。メジャーのある老舗球団の幹部が来日して球場で大谷のプレーを視察しましたが、球団幹部がわざわざ日本までやってきたのは大谷の性格などグラウンド外のことまで調査するのが目的でした。で、大谷をよく知る球界OBと連絡を取り、一緒に銀座で寿司をつまみながらナインや首脳陣との関係や本人の性格を聞き出したといいます。佐々木朗希には大船渡高時代から、複数のメジャー球団のスカウトが実際に岩手まで足を運んでいますからね。意外とビッグマウスだとか、すでに本人の性格や人間性に至るまで突っ込んだ調査をしていると聞きました」

 現時点でメジャー球団の注目は、誰が佐々木朗希の代理人を務めるのかだとか。

「選手が球団を選ぶにあたっては、代理人の存在が大きい。球団によって関係が良好な代理人と、そうでない代理人がいますからね。メジャー球団とすれば、できれば関係が良好な代理人が佐々木朗希についてくれた方が交渉を有利に運びやすいのです。佐々木朗希は高校時代から大手広告代理店のサポートを受けていて、そこはかなりの影響力を持っています。オリックスの山本由伸に感化されたのもその広告代理店関係者の存在が大きいといわれているほど。代理人の選定にもその関係者の意向が左右するのではないかと、メジャーの各球団はいまから疑心暗鬼になっています」(メジャー球団のスカウト)

 佐々木朗希は今後のコンディションに問題がなければ、24日のオリックス戦に先発する予定。10日に達成した完全試合の相手との再戦となるだけに注目だ。

4/20(水) 日刊ゲンダイ
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8d85a4005baf212aef1909d853433b4289ee6a4