エルチェ戦でも良いプレイはあった

マジョルカに所属する日本代表MF久保建英の今季を数字で見てみると、リーグ戦では1得点0アシスト。これだけ見れば、少々寂しい数字と言わざるを得ない。

しかし、久保のパフォーマンスが悪いとも言い切れない。0-3と惨敗した先日のエルチェ戦でも、久保は縦パスを受けると同時にターンで前を向き、
相手を1枚剥がしてムリキにスルーパスを出す難解なプレイをさらりとこなしている。ムリキのシュートはブロックされてしまったが、あれを決めてくれていれば久保にアシストがついた。

今季の久保はリーグ戦で30本のキーパス (シュートに直結するパス)を出しており、これはダニ・ロドリゲス(37回)に次いでチーム2番目に多い数字だ。
しかもロドリゲスが2556分間プレイしているのに対し、久保は1370分。1試合平均にすれば久保の方が速いペースでチャンスを演出できていることになる。

ただ、これがゴールに繋がらない。来季のレアル・マドリード復帰案も噂されているが、レアルで同様のパスを出せればカリム・ベンゼマなり
ワールドクラスのFWがこれを確実に決めてくれるのではとの期待は出てくる。アシストの数が伸びれば久保の評価も一段上がるだろう。

久保は他にもチームトップとなる41本のシュート、チーム3位となる36回のドリブル成功数を記録するなど、残留争いを強いられている17位マジョルカで何とか上手くやっている。

この部分には手応えを掴んでいるはずで、そろそろ久保を5大リーグの上位クラブで見てみたい。今季の数字は1得点0アシストとなっているが、この数字だけでは見えてこない久保の成長があるはずだ(数字は『WhoScored』より)。

https://www.theworldmagazine.jp/20220417/01world/spain/344105
https://www.theworldmagazine.jp/wp-content/uploads/2022/04/GettyImages-1334406058-1.jpg