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マンガ大賞2022は『ダーウィン事変』に決定 ヒトが抱える問題に向き合う半分ヒト&チンパンジーの物語
『ダーウィン事変』
 書店員を中心とした各界の漫画好き選考員が「今、この瞬間一番薦めたいマンガ」を選ぶ『マンガ大賞2022』の授賞式が28日、都内で開催され、『ダーウィン事変』(作者:うめざわしゅん)が大賞に選ばれた。

 『ダーウィン事変』は、「テロ」「差別」…ヒトが抱える問題に、ヒト以外の生き物が問題に向き合う“ヒューマン”ドラマ。テロ組織「動物解放同盟(ALA)」が生物科学研究所を襲撃した際、妊娠しているメスのチンパンジーが保護される。彼女から生まれたのは、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーだった。

 チャーリーは人間の両親のもとで15年育てられ、高校に入学することになり、そこで、頭脳明晰だが「陰キャ」と揶揄されるルーシーと出会う。しかし、「動物開放」を掲げるテロ集団・ALAに目を付けられてしまう…。2020年6月より『月刊アフタヌーン』にて連載がスタートした。

 同賞は2008年に創設され今年15回目。昨年1年間(2021年1月1日〜12月31日)に新刊の単行本が発売された作品のうち、最大巻数が8巻までの作品が選考対象。一選考員が「人にぜひ薦めたいと思う作品を5作品」を選出し、得票数上位10作品(同率順位含む)をノミネートした。なお、第1次選考は99人の選考員から235作品への投票があり、今年1月にノミネート作品10作品が発表された。第2次選考は、選考員が全ノミネート作品を読んだ上で2次選考を行い、1、2、3位を選定し、ポイント制で集計の上、1作品を「マンガ大賞」に選出した。

 これまでの同賞受賞作やノミネート作は、数多くドラマや映画化されている。2008年の第1回大賞『岳』(石塚真一、小学館)は小栗旬主演で映画化し、第3回の『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ)も阿部寛主演で同じく映画化。また、2012年大賞の『銀の匙』(荒川弘)はフジテレビ系の深夜アニメ枠「ノイタミナ」でアニメ化&Sexy Zone・中島健人主演で実写映画化し、2017年大賞の『響〜小説家になる方法〜』(柳本光晴)は、平手友梨奈主演で映画化された。

■『マンガ大賞2022』ノミネート作品
・『海が走るエンドロール』たらちねジョン
・『【推しの子】』原作:赤坂アカ、作画:横槍メンゴ
・『女の園の星』和山やま
・『自転車屋さんの高橋くん』松虫あられ
・『ダーウィン事変』うめざわしゅん
・『ダンダダン』龍幸伸
・『チ。―地球の運動について―』魚豊
・『トリリオンゲーム』原作:稲垣理一郎、作画:池上遼一
・『ひらやすみ』真造圭伍
・『ルックバック』藤本タツキ

■歴代大賞作品
第1回(2008年):『岳』石塚真一
第2回(2009年):『ちはやふる』末次由紀
第3回(2010年):『テルマエ・ロマエ』ヤマザキマリ
第4回(2011年):『3月のライオン』羽海野チカ
第5回(2012年):『銀の匙 Silver Spoon』荒川弘
第6回(2013年):『海街diary』吉田秋生
第7回(2014年):『乙嫁語り』森薫
第8回(2015年):『かくかくしかじか』東村アキコ
第9回(2016年):『ゴールデンカムイ』野田サトル
第10回(2017年):『響〜小説家になる方法〜』柳本光晴
第11回(2018年):『BEASTARS』板垣巴留
第12回(2019年):『彼方のアストラ』篠原健太
第13回(2020年):『ブルーピリオド』山口つばさ
第14回(2021年):『葬送のフリーレン』原作:山田鐘人、作画:アベツカサ

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