1/28(金) 5:15配信
東スポWeb

原監督(右)の信頼も厚い村田修コーチ(東スポWeb)

 まさかの「外様監督」誕生も!? 巨人・原辰徳監督(63)が得点に直結する今季の三塁コーチ候補の一人に、村田修一打撃兼内野守備コーチ(41)の名前を挙げた。指導者として年々ステップアップしてきた村田修コーチに対する評価も右肩上がり。横浜(現DeNA)育ちながら幾多の巨人の常識≠打ち破ってきた男が、このまま出世街道をばく進すれば世紀の番狂わせを起こすかもしれない。

 チーム内に働く競争原理は、首脳陣も無縁ではないようだ。昨季まで三塁コーチを務めてきた後藤コーチが、今季から三軍打撃コーチに配置転換。走者を本塁に突入させるかどうかなど、得点に直結する重要ポストは現時点で空席≠ニなっている。その後任として、原監督が挙げたのは3人の名前だった。

「大介になるのか、慎之助になるのか、あるいは村田修一になるのか。(候補は)この3人じゃないでしょうか。理想形というのはあるんですが、今決めつけることはしない方がいいのかなと。(キャンプなどで)試すということもある」

 元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ(50)は5年ぶりのリーグ優勝を果たした2019年の三塁コーチで、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(42)も二軍監督時代に原監督の指示で三塁コーチを経験済み。そして、この3候補のなかで最も力量や成長を問われるのが村田修コーチだろう。

 昨季は一塁コーチを務めたが、原監督は一塁コーチについて「亀井(外野守備兼走塁コーチ)がやるべきだと思っています。選手としてのキャリア、経験値が多い」と話している。「サインを出すとか、いろいろな部分があるのである程度の経験が必要」とする三塁コーチは、今後の実戦などを通じて適性を見極めていくという。

 両チーフの間に村田修コーチが割って入る形となるのは、それだけ原監督が高く評価している証しでもある。この三つ巴の戦い≠制し、コーチとしてさらなる出世を続ければ、将来的には監督候補に浮上する可能性も捨て切れない。

 巨人軍監督には「生え抜き」や「エース」「4番」といった不文律があるが、村田修コーチはいくつもの常識≠覆してきた男でもある。第2次原政権下の14年には、巨人の歴史上では初めて「外様」の選手会長に就任。17年オフに巨人から自由契約となり、翌18年にBC栃木で現役を終えたが、同年9月には巨人主催試合の東京ドームで盛大な引退セレモニーが開催された。球団がクビにした選手を1年後に呼び戻し、最後の花道を用意するのは異例中の異例の出来事だった。

 19年からはコーチとして巨人に復帰し、ファームから修行を積んで阿部二軍監督(当時)の参謀役も務め、チームの有事の際には二軍監督代行だけでなく、日本シリーズの大舞台で原監督のサイン伝達役にまで抜てきされた。

 昨春のキャンプ中に「あまり盗塁したことがないので、どうアドバイスしたらいいのか…」と困惑しながらも一塁コーチもそつなくこなし、階段を上り続ける村田修コーチ。この男なら…ひょっとするかもしれない。

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