1/21(金) 5:15配信
東スポWeb

ドラフト1位ルーキーの大勢(右)と2位の山田(東スポWeb)

 原巨人が断行する腹五分目調整≠フ意図は――。ドラフト1位ルーキーの大勢投手(22=関西国際大、本名・翁田大勢)ら即戦力候補の上位3投手が、春季キャンプで二軍スタートとなることが濃厚となった。

 20日に行われたコーチ会議後、桑田投手チーフコーチは「新人は二軍からスタートするべきだと思っていますので、その意向は監督にお伝えしました」と明かし、原監督も「それでいいと思います。焦る必要はまったくない」と同調した。

 すべては故障防止の一環だ。新人合同自主トレそのものも12球団で最も遅い14日スタート。新人たちには初めての環境となるだけに、首脳陣は練習強度にも細心の注意を払い、大勢も「周りの人に『(力を)抑えて、抑えて』と言われました。自分の中では5割、6割くらいだったんですけど…」と戸惑いをみせたことすらあった。

 腹八分どころか出力は半分程度。その背景には、慎重にならざるを得ない事情がある。昨季は新戦力が台頭せず、宮本前コーチも「新しい人が出てこないと。去年、一昨年と投手陣はまったく同じメンバー。同じメンバーでは2年間戦えない」と漏らしていたほど。大勢に加えて2位の山田龍聖(21=JR東日本)、3位・赤星優志(22=日大)の2投手も即戦力候補で、1年目のスタートからつまずかせるわけにはいかない。

 巨人には2年前のトラウマ≠燻cる。2019年ドラフト1位右腕・堀田は翌20年の新人合同自主トレ中に右ヒジを故障。高卒ルーキーだったとはいえ、期待のドラ1が一軍未登板のままトミー・ジョン手術を受けた衝撃は計り知れず、当時のスカウト部長が事実上の更迭となる人事にまで発展した。

 石橋を叩きまくって新人に課すスロー調整と二軍スタートは、過去の教訓をもとにケガなく野球人生を踏み出してもらうため。金の卵たちは順調に羽ばたけるか。

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