8月6日、東京五輪の卓球競技は全日程が終了。終わってみれば男女全5種目のうち中国が4つの金メダルを奪取し、依然として絶対王者としての存在感を見せつけた。

 前日の女子団体でも決勝で日本を相手に3−0のストレート勝ち。その後の記者会見でのやりとりが、中国国内でちょっとした話題となっている。

 女子個人で金メダルを獲得した陳夢は、日本人記者から「なぜ中国の卓球はそんなに強いんですか?」と問われた。そして彼女は淡々と、次のように答えたのだ。

「中国の卓球選手はみんな素晴らしい実力を持っています。今日みなさんが観たのは私たち3人だけですが、国内には強力な選手がたくさんいるのです。これは、長い年月をかけて伝承してきた私たちの強みだと思います」

 中国卓球界は途轍もない選手層を誇る。五輪の代表になるためには熾烈な国内予選を勝 ち抜かなければならず、そこを突破したプライドが根底にあるというわけだ。日本の伊藤美誠と激闘を演じた孫穎莎は、「私たちの背後にはいつも優秀なチームがいる。それを代表しているからこそ、困難も乗り越えられたのだと思う」と語った。
 
 この発言を受けて中国全国紙『新浪体育』は、中国版ツイッター「ウェイボー」でのファンの反応を紹介。「さすがは陳夢、完璧な受け答えだ」「100%の発信力だね!」「素晴らしい回答に誇らしく感じた」「彼女たちなら次のパリ(五輪)も安泰だ」と、かなりの好評を博したようだ。

 とはいえ今大会で日本は、混合ダブルス決勝で最強と謳われた中国ペアを下した。次のパリでは、ぜひ個人・団体でも彼らの壁を超えてほしいものだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b3b76d49b89d74d9f9564fb7e3eedf27944c7a7b

関連

卓球・水谷隼 金メダルの陰で戦い続けた「中国卓球の不正ラバー問題」

https://news.yahoo.co.jp/articles/7a2e64e31ea00735807668d279903d9206e0a486