AERA
7/25(日) 8:00配信
https://dot.asahi.com/dot/2021072400014.html

日本代表のなかで大学出身者は414人いる(判明分。国内大学に在学中、中退を含む)。全体の7割以上だ。出身大学の内訳はどうなっているだろうか。選手団名簿掲載の日本代表の在籍大学、最終学歴(学部卒<中退>、大学院修了者<中退>)を、大学、高校、所属機関などから調べた(リザーブ、補欠は含まない。追加招集を含む種目がある)。

ランキング順に、上位校の出身・在学中の出場選手を見てみよう。

1位は日本体育大の57人。2位をダブルスコアで大きく引き離した。競泳、水球、サッカー、ボクシング、バレーボール、体操、レスリング、セーリング、ハンドボール、自転車、フェンシング、柔道、カヌー、アーチェリー、7人制ラグビーなどさまざまな競技に代表を送り出している。このなかで水球14人(男女合計)がもっとも多い。

2位は早稲田大で28人だ。吉田麻也(サッカー)、瀬戸大也(水泳)、藤田慶和(ラグビー)、大迫傑(マラソン)、寺田明日香(陸上)など知名度が高いアスリートがそろう。吉田麻也は2014年、18年サッカーワールドカップ、08年、12年オリンピックに出場しており、今回は主将をつとめる。藤田慶和は15年ラグビーワードカップ日本代表となりトライをあげたが、その後、世界大会での活躍が見られず、捲土重来をはかる。

3位は日本大26人。日本大でもっとも有名なオリンピック代表は池江璃花子(競泳)だろう。2019年2月、自身のツイッターで白血病であることを公にして療養生活に入った。「2024年パリ大会をめざす」と話しており、20年に東京大会が開かれていたら出場は絶望的な状況だった。だが、21年に延期となり、この間、池江は驚異的な回復を見せる。代表選考を兼ねた大会で優勝し、東京2020大会の代表入りを果たした。

4位は筑波大24人。1912年のストックホルム大会で、日本人として初めてオリンピックに出場したのは、当時東京高等師範学校の学生だった、金栗四三だ。同校は戦後、東京教育大、筑波大に継承され、アスリート養成の歴史と伝統はいまに伝わっている。

5位は明治大18人。若手、ベテラン、熟練がそろう。平田しおり(射撃)は政治経済学部4年、石田吉平(7人制ラグビー)は文学部3年で、いずれもそれぞれの競技で若手の成長株と言われている。水谷隼(卓球)の知名度は全国区であろう。2008年、12年、16年、そして東京2020大会の4大会連続でオリンピック代表となった。2016年大会では団体で銀、シングルスで銅メダルを獲得。日本人で初めてオリンピックのシングルスメダリストとなった。

6位は東洋大14人。桐生祥秀(陸上)、萩野公介(競泳)というスターが輩出した。桐生は100メートルで日本人初の9秒台(9秒98)を記録した。萩野は2016年大会において400メートル個人メドレーで金、200メートル個人メドレーでは銀メダルを獲得している。

同じく6位は法政大14人。2009年に設置したスポーツ健康学部から、金井大旺、坂東悠汰(陸上)、上田綺世(サッカー)、柳澤明希(アーティスティックスイミング)、高橋侑子(トライアスロン)を送り出した。黒川和樹(陸上)は現代福祉学部2年である。

(一部略)