※7/27(火) 7:50朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権の地方大会は山場を迎え、各地で続々と代表校が決まっている。一方で今夏は、優勝候補の筆頭に挙げられていた有力校の敗退が相次いでいる。

 指導者らに聞いてみると、コロナ禍による練習の制約などの影響が強豪校では特に大きかったようだ。

 17日、宮城大会4回戦で、4大会連続(中止の昨夏を挟む)の頂点を狙う仙台育英が仙台商に敗れた。

 今春の選抜大会で8強に入り、夏は「東北勢初の日本一」を掲げていたが、挑戦権を得られなかった。

 20日には史上最長タイとなる14大会連続(同)の全国大会出場を目指した聖光学院も、福島大会準々決勝で光南に惜敗した。

 22日には、一昨年まで5年連続で甲子園に出場していた花咲徳栄は埼玉大会5回戦で、18、19年代表だった八戸学院光星は青森大会準々決勝で、それぞれ姿を消した。

 なぜなのか。

 「大会前の準備不足の影響でしょう」。そう指摘するのは、智弁学園(奈良)と智弁和歌山で監督を務め、歴代最多の甲子園通算68勝を挙げた高嶋仁さん(75)だ。

 「夏前の一番強化したい時期に、コロナで練習や試合機会の制限を受けた。春からの上積みができず、例年のようにチーム力を高められなかったことが理由だと思います」

 毎年のように甲子園の土を踏む強豪校ほど、「1年間の計画がきっちり決まってくる。こういう流れでチーム作りすれば勝てる、というのがわかってくる」。

 高嶋さんが智弁和歌山を率いていた当時は5月下旬から6月下旬にかけて、毎週のように全国の強豪校と練習試合を組んだ。そこで出た課題を7月上旬の練習で見直し、夏の大会に臨む、という流れができていたという。

 6月の第2土曜日は必ず四国のこの相手と、と決めていた練習試合もあり、チームの仕上がりを測るバロメーターにもなっていたそうだ。

 今年は新型コロナの影響で、選抜大会後、多くの地域で練習時間や日数が制限された。対外試合も禁止されたり、県内チーム限定だったりの制約を受けた。

 条件は他の学校も同じだが、強化やチームを仕上げる自分たちのパターンをきっちり築いていた強豪校の方が、「思惑が崩れた時のダメージが大きかったのではないか」と高嶋さんはみる。

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