7/25(日) 16:48配信 朝日新聞デジタル
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 学校史上初の甲子園がかかる大一番。東明館のエース・今村珀孔(はく)は再三、ピンチを招いた。だが、粘り強かった。自身初という完封勝利。「今まで厳しい練習をこらえてきたので、それを発散する気持ちが出ました」と笑った。

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 2007年夏に「がばい旋風」を巻き起こして全国を制した佐賀北側のスタンドは走者を出す度に沸いた。だがマウンドの右腕は「僕はいつも被安打が多い投手なので、焦ることはなかった」。

 最速は130キロ台だが、ピンチほど外角への制球がさえた。四回1死一、二塁では2者連続で内野ゴロ。丁寧に、117球を投げ抜いた。

 学校は1988年に開学した私学。学校がある基山町は福岡県と接しており、福岡の中学出身の選手も多い。7年前に野球部が校内の強化指定部になり、着実に力をつけてきた。

 創部から2019年まで監督を務めた古賀洋部長は「まさかこんな日が来るなんて」。加藤晴空(そら)主将は「『甲子園で1勝』を目標にしてきた。それを達成するために、また練習を頑張りたい」と誓った。(菅沼遼)