https://news.yahoo.co.jp/articles/2505549359ba244a8bc56c2ecfe9569baad4640a

過去の雑誌インタビューで障害がある同級生らに対して筆舌に尽くしがたいいじめや差別行為を行っていたことを笑いながら告白していたことが明らかになった小山田圭吾(52)。そんな人物が東京五輪・パラリンピックの開会式の作曲担当と発表になるや、小山田批判の声は瞬く間に強まり、19日午後になって自身のSNSで辞任を発表。冒頭のように謝罪したが、森前五輪組織委会長の女性蔑視発言、女性タレントのブタ扱い演出に続いて、東京五輪全体の人権意識の欠如を世界に向けて発信する結果となった。

中略
そんな恵まれた環境と非人道的行為の落差に驚くが、「90年代のサブカル界で、あえて悪趣味で露悪的な発言や行動をとる『鬼畜系』ブームがありました。『ロッキング・オン・ジャパン』での、いじめ自慢発言はその流れだったのかも知れませんけど、当時読んで正直ドン引きしましたし、気分のいいものではなかった。小山田さんが本当に反省の意を表したいなら、今さら被害者に直接謝罪するよりも、ミュージシャンなのですから音楽で返すしかないでしょう。楽曲の収益をパラリンピック支援団体に寄付するとか。うわべだけの反省は意味がないように思います」。

小山田については障害者支援団体である一般社団法人「全国手をつなぐ育成会連合会」も18日、声明を発表し「小山田氏の行為は極めて露悪的である」「なぜ小山田氏が楽曲提供担当となり、留任させることにしたのか」と強く非難。東京五輪・パラリンピック組織委員会は問題発覚後も「引き続き貢献してもらいたい」と留任の意向だったが非難の声に押される形で小山田の辞任を受理。武藤事務局長は「判断が甘かった」と謝罪し、小山田の楽曲も使用しないことを発表した。

自身も障害児の父親である動物写真家で、YouTuberとしても活動する小原玲氏はこう憤る。

「親とすれば子供が学校でこんな目に遭っていたと思うと言葉がありません。私が当該記事を読んで涙が出たのは、障害児童が小山田氏に出した年賀状を雑誌でさらして笑いものにしたことです。その年賀状にはお母さんが定規で線を引いてそれに沿って児童が鉛筆で稚拙ながらも文をしたためていました。それを大人になってからかうとはどんな神経か。親がどんな思いで友達に年賀状を出すかわかりますか。子供が少しでも学校で友達に恵まれるようにという願いからですよ。こんな人物が手掛けた楽曲がパラリンピックで流されるなんてブラックジョーク過ぎる。トラウマになってしまいかねない。たとえ27年前のことであっても許される話ではない」
 小山田は生涯、自身が犯した罪の十字架を背負うしかない。