【WRC速報】日本人27年ぶりの快挙!! トヨタの勝田貴元が大躍進の総合2位 WRCでの表彰台ゴールは1994年の篠塚建次郎以来[第6戦サファリラリー]

中日スポーツ6/27(日) 20:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/f103e7f3e7a1b647cc2065a4fa156087e14d0593

◇27日 WRC第6戦サファリラリー最終日(ケニア)

 世界ラリー選手権(WRC)第6戦サファリラリーは27日、ケニアで最終ステージが行われ、トヨタの勝田貴元(28)=愛知県出身=が総合2位に入る快挙を成し遂げた。日本人がWRCで3位以内でポディウム(表彰台)フィニッシュするのは1994年のサファリで2位となった篠塚建次郎(当時三菱)以来、27年ぶりだ。

 サファリラリーでは95年に藤本吉郎(当時トヨタ)が日本人唯一の総合優勝を成し遂げたが、その年はWRCではなく、「FIA(国際自動車連盟)2リッターワールドカップ」として開催されたため、WRCとしてはカウントされていない。

 「最高の気分。長い週末だったよ」とゴール後のインタビューでも興奮冷めやらぬ様子だ。

 勝田は前日の競技3日目を総合2位で終え、5本のスペシャルステージ(SS)で行われる最終日を迎えたが、いきなり追い風が吹いた。

 最初のSS14で首位を守っていたヒュンダイのティエリー・ヌービル(ベルギー)が右リアサスペンションを壊してSSゴール後にリタイアを選択。勝田が次のSS15で自身初の総合首位に浮上した。その後はSS16でトヨタのエース、セバスチャン・オジエ(フランス)に同タイムで並ばれ、SS17で2位に転落したが、見事に2位の座を守った。

 勝田は全日本F3出身でサーキットドライバーからラリーに転身。トヨタの育成プログラムに組み込まれ、2016年にWRCにデビューした。今季から初のシリーズフル参戦でワークスチームと同じトヨタ・ヤリスWRCで出場している。これまでの自己最高位は今季のイタリア、ポルトガルでマークした4位だった。

 サファリラリーの優勝はオジエで今季4勝目。同ラリーでトヨタ車が勝利するのは藤本が制した95年以来。競技2日目にデーリタイアを喫して戦列に戻ったチームメートのカッレ・ロバンペラ(フィンランド)とエルフィン・エバンス(英国)は6、10位だった。

 ▼勝田貴元(かつた・たかもと) 1993年3月17日生まれ、28歳。愛知県出身。2010年に4輪レースデビューし、13年には全日本F3で2勝してランク2位。15年にラリー転身を決意し、トヨタのラリー育成プログラムのオーディションに合格。16年にWRCデビュー。20年にはラリージャパンの予行イベントのセントラルラリー(愛知、岐阜)で総合優勝。今季からWRCにフル参戦。祖父の照夫さんは元ラリードライバーで、父の範彦さんも全日本ラリーで活躍中。