横綱不在のなかで行われた大相撲5月場所。21場所ぶりに大関に復帰した照ノ富士が、大関同士の優勝決定戦を制して2場所連続優勝を果たした。

7月の名古屋場所は照ノ富士の綱取りがかかるうえ、進退をかける横綱・白鵬も登場するので一段と盛り上がりそうだ。

 コロナ禍でも人気が衰えない大相撲の力士たちの出身地を調べてみた(データは日本相撲協会のHPを参照)。力士の総数は671人(5月場所時点)。日本勢は645人で海外勢が26人。多い順に、

 1位 東京54人 
 2位 大阪36人 
 3位 兵庫/愛知33人 
 5位 千葉32人
 と、人口の多い大都市圏が上位を占めている。関取(幕内・十両の力士)に限って見ると、

 幕内(総数42人)は 

 1位 東京 4人 
 2位 兵庫/鹿児島 3人 
 十両(総数28人)は 

 1位 東京 3人
 2位 北海道/大阪/熊本/鹿児島 2人
 となっている。

 なお、19府県は出身関取がゼロである。一方、海外勢はモンゴル勢が圧倒的だ。唯一の横綱・白鵬を筆頭に幕内7人、十両4人で関取合計は11人。力士総数20人中の過半数が関取という強さ≠見せつけている。

■北海道出身の「関取」は2人だけ

 そんな角界勢力図の中で、気になるのが北海道勢の元気のなさだ。北海道はかつて「相撲王国」の名をほしいままにした。大鵬(弟子屈町)、北の富士(旭川市)、北の湖(壮瞥町)、千代の富士(福島町)ら名横綱を立て続けに輩出してきた。横綱は全部で8人、優勝回数は120回と、昭和から平成初期にかけて角界で圧倒的な存在感を誇ってきた。

 現在の日本相撲協会の執行部を見ても、角界の顔であるトップの八角理事長(元横綱・北勝海=広尾町)と芝田山広報部長(元横綱・大乃国=芽室町)が北海道出身だ。

 ところが、近年は幕内上位で活躍する力士が出てこない。道産子力士の幕内優勝は、1991年の北勝海が最後である。つまり20年間、優勝から遠ざかっているわけだ。 

 平成の初期、北海道出身力士は輝いていた。横綱だけでも千代の富士、北勝海、大乃国と3人揃い、大関には北天佑(室蘭市)がいた。その後は幕内力士さえなかなか登場しない状況が続いた。

 2018年の5月場所に旭大星(旭川市)が新入幕を果たし、「26年ぶりの北海道出身力士の新入幕」と大きな話題となった。結局幕内は4場所のみで現在は十両生活。もうひとりの十両力士・ 一山本(岩内町)は学生相撲出身で、北海道福島町役場職員から力士になったことで話題となった。

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/c943b2ee2e8b61253e5cab909dd6003aebaab2a2