2/8(月) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

西川のりおさん「テレビ局出禁になるようなことをしたい」
漫才師の西川のりおさん(C)吉本興業
【死ぬまでにやりたいこれだけのこと】

 西川のりおさん(漫才師/69歳)

 80年代の漫才ブームで一世を風靡し、その後も独特の芸風、政治的発言などで話題になる西川のりおさん。やりたいこともユニーク!

 ◇  ◇  ◇

 どうせ死ぬとわかったら、こんなことしたら怒られるということをやりますね。テレビ局に出入り禁止になるようなこととかね。

 たとえば、「報道ステーション」(テレビ朝日系)。コソッと忍び込んだのが見つかって羽交い締めにされて、「放せ! 放せ!」と暴れる。富川悠太アナに「西川のりおさんじゃないですか。呼んでませんよ」と言われたら、僕はマイクをひったくってしゃべりたい!「のりお、おまえ、何するんだ!」と言われても「どうせ死ぬんだ。しゃべらせろ」。富川アナに「本当はこんなことしゃべりたいんやろ!」と叫んだら画面がザーッ(笑い)。

■「だから総理大臣をやりたい」

 みんな、あまりに言葉を選びすぎでしょ。言葉という音声を発しているだけ。むなしいですね。テレビ局も結局はお上の顔色ばかり見ている。だんだん面白くなくなってきているね。早めのハンドル、早めのブレーキ。昔がいいというんじゃなくて、前にやっていたことは全部アウトっておかしいでしょ。なんで前はセーフだったんだとなりません? モヤモヤしません?昔のまんまのことがしたい。なんで今まで許されたことが許されないの?

 ぶっちゃけ、総理大臣をやりたいですね。なんでかいうたらね、安倍さんがどうした、かつての民主党政権の鳩山さんがどうした、菅さんがどうした、石破さんがなったらどうだっていいますけど、実際にその立場に立ったらどうか、やってみないとわからないじゃないですか。そこには忖度があるとかないとか。ズバリ言ったらね、忖度だらけじゃないですか。忖度があるから世の中、丸く収まっている。

 日本の民主主義を一度アメリカみたいな民主主義にしてみたい。アメリカは資本主義の民主主義です。日本は社会主義の民主主義。日本人はアメリカにすごく憧れる。でも、実際にアメリカの民主主義になったら元の方がいいと言うに決まっている。それを感じさせてあげたい。日本は保障だらけ、アメリカは保障がない。アメリカをいいように考えて憧れるけど、そうじゃないことを総理大臣になって身をもって教えてあげたい。

 元の言うたらね、今まで当たり前だったことが当たり前じゃなくなったじゃない。先生はデキの悪い生徒はぶん殴ったりするのが当たり前。昔の親ならうちのはデキが悪いんですよ、もっと殴ってくださいって。今、同じことをやったらエライことになる。

 教育と過保護は違うんです。断言すると、今は過保護。過保護で育てられた子供が平成生まれとか20代になって世の中に出てパワハラ、モラハラと言っているわけです。

 今の子供は感情が成長しなくて、情報だけが進歩、我々がやってきたことは全部、知っているみたいな間違った情報過多になっている。スマホでなんでも便利になって、かえって悪くなっていますよ。

 便利になったために書き込みで木村花ちゃんが亡くなりました。あれは事件ですよ。携帯とかネット、SNSが発達しなかったら起きていなかった。

 昔のように陰口ならいいじゃないですか。僕も陰口言います。陰口は言った言わないじゃないですか。「陰口を言ったやろ」と言われたら「言ってない、そんな言い方していない」言うて、そしたら「言い方してないって、やっぱり言ったやろ!」とか(笑い)。

■若い人には聞く姿勢を持ってほしい

 上司は、部下がちゃんとやらなかったら怒るじゃないですか。おまえ、何してんだって……。昔はそれで部下が会社に来なくなるなんてなかったですよ。アメリカを引き合いに出してモラハラとかパワハラとかって訴えられる。なんでこんなことになったんだろう。そんでいつの間にかどんどん萎縮して。
>>2続く
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https://news.yahoo.co.jp/articles/529711cd8774c5d4222c637a4d03d546cd9b3cb0