https://japan.techinsight.jp/2021/01/maki01271103.html

中島みゆきの名曲『ファイト!』(1983年のアルバム『予感』に収録)は満島ひかりや福山雅治など多くのアーティストにカバーされているが、特にCMソングの場合はサビの部分をピックアップしがちだ。そんななか1月26日放送の『この差って何ですか?』(TBS系)で、中島みゆきが『ファイト!』を歌ったライブ映像をフルコーラス流して「サビ以外を初めて聴いた」と反響を呼んでいる。
MCの加藤浩次は人々のいろいろな苦労を歌った『ファイト!』から改めて感じるところがあったようだ。なかでも昨今、問題視されているSNSの在り方に警鐘を鳴らしていた。

同番組で思い出の曲として紹介したモーニング娘。’21の牧野真莉愛がブログでオンエアに触れたところ、視聴者から「ファイト!っていい歌ですね。サビは知っているけど、他の部分はあまり知らなかったので」、「ファイト!はサビ以外は初めて聞いたんだけど…シリアスな所もあるんだね。歌を聴いて衝撃を受けたのは初めてだったよ」とコメントが寄せられた。

牧野真莉愛が13歳の頃、上京する前にダンスの恩師から贈られたDVDに『ファイト!』が入っており「センターでなくてもどこにいても、輝く人は輝けるから頑張ってね」と言われたエピソードを話していると、ひな壇の後ろでお笑いコンビ「阿佐ヶ谷姉妹」の姉担当・渡辺江里子が早くも涙をこぼした。『ファイト!』に何度も助けられてきたので聴くたびに泣いてしまうそうだ。

『ファイト!』は「低学歴ゆえに仕事がないと失望する女の子」や「子どもを突き飛ばす酷い女を見ながら何もできない“自分”を責める人」、「“男”によって力で支配された“女”の悔しさ」そして「“努力して頑張る”者を平気で笑う風潮」といったいくつかの理不尽なエピソードを歌っている。渡辺は「世の中は冷たいけど、そのなかを進んでいかなければいけない。そこを『ファイト』って言われて本当に勇気づけられる」と嗚咽しながら説明した。

MCの加藤浩次は、「ファイト」に続くサビのフレーズを「世の中はSNS社会でまさにこれ! 何にもしていない奴がSNSで誰かに文句を言ってる」と警鐘を鳴らし「闘わない奴らが笑うのを分かっていて『それでも闘うんだ』そっちの方がカッコいいってことだよね」と訴えていた。