南米・ブラジル発祥の音楽を組み合わせた格闘技「カポエイラ」の競技者で、白山市松任中学校一年の舘あかりさん(13)
=同市平松町=が今月九日、世界大会のU−18オンラインカポエイラソロ大会U14女子(対象十二、十三歳)の部で初優勝した。
「競技を続け、無限にかっこよくなりたい」と意気込む。(吉田拓海)

カポエイラは踊りと武術を組み合わせた動きをすることから「美しい格闘技」とも呼ばれる。十六世紀、ブラジルの黒人奴隷たちが
ダンスに見せかけて護身術を学んだのが発祥とされる。歌や太鼓などの演奏に合わせ、全身をしなやかにつかった円運動
を繰り返しながら、蹴りを矢継ぎ早に繰り出す。殴る動作は禁止されている。

舘さんは金沢市の「ゲトカポエイラ」に所属。カポエイラをしている父の利彦さん(41)の影響で、小学一年生の頃から始めた。
見学に訪れた際、競技の素早い動きを「かっこいい」と感じたのがきっかけ。二〇一七年と一九年には、全国大会で優勝している。
「他の武術よりも自由度が高く、楽しめる要素がたくさんあるのが魅力」と説明する。
昨年十一月末に始まった世界大会は、新型コロナウイルス禍のため、四十五秒間の演舞を動画撮影する形式で競われた。
U14女子の部には、日本、ロシア、ポルトガルの選手計八人が出場。二人が勝ち残った第三ラウンドでは、手を床に着かずに
側転する「アウーセンマウォン」や、片手を床についた状態で空中で開脚する「アウバチード」など十五個の技をテンポ良く繰り出し、
栄冠をつかんだ。
学校では運動部ではなく、茶道部に所属する意外な一面も。「精神のコントロールする方法を身に付けられた」と話す。
今後は、空中で体を二回ひねる大技「ダブルツイスト」を習得するのが目標。「技を安定して繰り出せるようになりたい」と
目を輝かせる。

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画像
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動画
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