中日スポーツ 1/11(月) 12:07

◇コラム「ぱかぱか日和」

 正月の間、ふと思ってジョッキー界を「世代分け」してみた。お笑い界と同じように黄金世代が第3世代になるよう、まず横山典、松永幹、武豊、蛯名の「競馬学校2、3期生」を第3世代とする。続いて藤田伸、四位から後藤、幸、吉田豊までを第4。福永、和田竜など花の12期生、武幸らの13期生を第5。川田、藤岡佑、吉田隼の20期生から北村友、三浦などが第6。そして松山から年下、平成生まれをすべて「第7世代」でひとくくりする。第7には横山和、横山武、松若、さらに坂井、藤田菜の32期生、平成最後の卒業生である岩田望、団野、斎藤、亀田など35期生も含まれる。少しアバウトすぎるが、お笑い界も似たようなものだし、まぁよしとしよう。

 第3世代がデビューするまで、騎手は厩舎所属が普通で、他厩舎は多く乗れなかった。だが武豊騎手をはじめ、積極的に他の厩舎に乗りだし、早い段階で独り立ちした。当時、「新人類」という言葉があったが、従来のしがらみにとらわれず新しい道を進む彼らの度胸の良さに先輩たちはみな驚いていた。第4、第5世代は第3世代への強力な対抗心があった。それが第6になると川田騎手がいるせいか、マイペースで我が道を行くイメージに変わる。

 一方で第7世代は、所属していた池添兼師や当時助手だった橋口慎師から依頼を受ける松山騎手をはじめ、師匠の矢作師から厳しく指導される坂井騎手、音無厩舎の松若騎手、藤原英厩舎の岩田望騎手、根本厩舎の藤田菜騎手など、厩舎関係者からかわいがられながらも、期待に応えて信頼関係を作っている印象が強い。

 第7世代の彼らを見ていると、競馬はやはり人と人のつながりで成立していると改めて感じる。もちろん第3世代や他の世代にしても、みんなそうしていい馬に巡りあってきたのだが、2021年はたくさんの応援と協力を得ながら、平成生まれが大飛躍する年になってほしい。(作家)

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