連続殺人鬼バッファロー・ビルの家

1991年に公開され、世界を戦慄させたサイコサスペンス映画『羊たちの沈黙』のセットとして使われた家が売りに出されている。何人もの女性を殺害し、その遺体から剥いだ皮膚で女装用の服を縫っていた連続殺人鬼バッファロー・ビルの家だ。
所在地はペンシルバニア州ペリオポリス。敷地面積1.7エーカー、寝室4部屋のクイーン・アン様式の屋敷で、売り出し価格は29万8500ドル(約3150万円)だ。

不動産業者によれば、玄関ホールは内装やハードウッドフロアなど多くが撮影時のまま残されているという。ジョディ・フォスター演じるFBI捜査官クラリス・スターリングが、バッファロー・ビルと対峙したダイニングルームもそのままだ。

残念ながら、ビルが地下室の井戸の中に女性を監禁していたシーンはスタジオで撮影されたため、この物件とは関係ない。だがこの屋敷にも地下貯蔵庫があり、レンガが敷き詰められた壁から伝わる暗く冷たい空気に、ざわざわと鳥肌が立つのは間違いないだろう。不動産業者でさえ「ゾッとする」と言うほどだ。
「バラエティ」誌によれば、この物件が市場に出されたのは今回が初めてではない。2015年夏、それまでここに40年間住んでいたというロイド夫妻が売りに出した。だが人々の関心を集めたものの、立地の悪さなどからなかなか買い手が見つからなかったという。

そんななか、2016年には動物愛護団体「PETA」が同物件の購入を検討。バッファロー・ビルが人間の皮膚を剥いで洋服を作っていた話はフィクションだったが、現実には動物の皮で作られた服を多くの人間が着ていることを訴える「共感博物館」への改装を考えていたという。

結局、PETAは購入に至らず、ロイド夫妻は最初の売り出し価格30万ドルから4回も値を下げ、最終的に19万5000ドルで売却された。それから数年後の2020年秋、再び市場に出されたというわけだ。

ハロウィーンを前に究極の「ホラー屋敷」を購入するのもいいかもしれない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/748fce0d4956d50ddeee4cb335955ffe8d9d28a1
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