中日の本拠地に客が集まらない。

 若手が伸び始めチームには大きな可能性を感じる。『キモかわいい』ドアラは球界きっての人気キャラ。チアドラゴンズも球場を華やかに彩る。それなのに球場には人が集まらない。

 ナゴヤドーム(=ドーム)に魅力がないことも大きな理由なのではないか……。

「社会情勢など関係なく、近年ずっと空席が目立っていた」

 中日担当記者は、ドームの不入りに周辺状況は関係ないと苦笑いする。

「日本シリーズはさすがに満員になる。でもCSシリーズでも、曜日によって空席があった。また開幕カードですら当日券が手に入る時もあった。ドーム開場1〜2年くらいは超満員のプラチナ券だったが、それもあっという間に落ち着いた。当時はチームは強かったし理由として考えられるのは、ドームがつまらないから」

 今年は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れた。当初は無観客試合を行なっていたが、7月10日から5000人を上限に観客を入れて開催している。中日は今年の平均観客数3000人台で、チケットは手に入りやすい状況だという。

「セ・リーグでは巨人、広島、DeNA戦の本拠地試合は手に入らない。通常の3万人以上規模の収容でもチケット争奪戦になるのだから、5000人上限なら当然のこと。その中で中日の平均3000人は少な過ぎる。チームもBクラスながら何とか粘って上位に行ける位置にいる。コロナ禍の社会情勢だが、他球団を見ても野球への需要は高い。長年言われていたが、やはりドームにも原因があると思われる」(中日担当記者)

 以前、中日関係者はドームに観客が入らないことを落合博満監督の責任にしてきた。

 落合監督は 04年から11年までの在任中、「勝つことが最大のファンサービス」と公言してきた。観客動員は08年をピークに減ってはいたが、それでも毎年200万人を割ることはなかった。また在任8年間でリーグ優勝4回、日本一1回、2位3回と結果も残した。その後チームは勝てない時期に入り、ドームの集客が減り始めたのはその頃からだ。

「10年から2連覇、12年に2位になった後は、7年連続でBクラスと低迷した。チームの弱体化に加えファンの需要に球団、ドーム側が応えられなかったことも大きい。ドーム改修の要望も常にあったが、大きな変化があったのはフィールド席設置やビジョンの大型化ぐらい」(中日担当記者)

 ドームは97年開場、両翼100m中堅122mと国内ではトップクラスの広さ。4.8mの外野フェンスもあり、本塁打が出にくい球場として有名だ。

「選手、首脳陣からすると、やりやすい球場」と中日OBはドームを褒める。

「首脳陣からするとゲームプランを立てやすい。投手を中心に失点を防ぎ、少ないチャンスを生かして得点を重ねていく。選手も球場の特徴に合わせれば良い。本塁打が出にくいので、投手は思い切った攻め方ができる。野手も低い弾道で野手の間を抜くような打撃をする。やるべきことがはっきりするので、実力を発揮しやすい」

 戦術を明確にして戦うことができる。これを徹底したのが落合監督であり、結果を残した。

 ドームはチームカラーに沿った『中日野球』が見やすい球場のはずだが、ファンが足を運ばないのはなぜだろうか。

「中日=ナゴヤ球場のイメージが今だに強い。本塁打によるスリリングな試合を望んでいるファンが多い」

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/57119cc98ecf4c6fd2832860a5cc1fe35ae60024?page=1
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