「打球が全然飛ばないなぁ」

 先日行われた甲子園交流試合、ネット裏のスカウトからはこんな声が出ていた。

 たしかに、今大会の本塁打数はたったの3本。そのうち1本がランニング本塁打で、柵越えを放ったのは、県岐阜商の佐々木(3年)と白樺学園の川波(同)のみ。セ球団スカウトはこう言う。

「昨夏2本塁打を放った星稜の内山が、履正社戦で左翼に放った大飛球がフェンス手前で失速。風も普通にあったし、昨年の本塁打を打った感じや打球の角度的にもスタンドインすると思ったのにね。今大会はフェンスまで届いた打球すら少なかった。コロナ禍による練習不足も影響しているだろうけど、投手も野手も条件は同じ。『飛ばないボール』を使っていたというなら納得もできますが……」

 近年の高校野球は打高投低が顕著。2017年は史上最多の68本塁打(48試合)が飛び交い、18年51本塁打(55試合)、19年48本塁打(48試合)と1試合1本以上の割合で出ていた。

 それが今大会は本塁打激減に伴い、得点力も大幅に低下。2ケタ得点を挙げたのは履正社(大阪)だけだった。

 高野連は今、打撃有利の状況を改善すべく動いている。昨夏の甲子園では岡山学芸館の投手が強烈なライナーを顔に受け、骨折した。安全面に加えて、木製バットを使用するU18の国際大会では、野手の木製バットへの対応力が課題になっていた。そこで高野連は、バットの最大直径を67ミリ未満から64ミリ未満へと小さくして金属の厚みを増し、反発力を弱めたバットへの移行を検討している。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/7d3d2a694a5055064e0b66fbab482767cd65fa59
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