室井佑月2020.6.25 07:00週刊朝日#室井佑月
https://dot.asahi.com/wa/2020062400012.html?page=1

 作家の室井佑月氏はSNSがきっかけで生産中止になった「日の丸マスク」について、前回に引き続き解説し、政府の新たな動きについても指摘する。

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 先週からのつづき。ネットいじめを受けたあたし。

 毎日新聞社のニュース「新型肺炎 医療用マスク、自治体・病院に優先供給 厚労省」という記事に日の丸のついた立派なマスクの写真がついてた。それを見て政府に腹を立てた人がいて、その写真を貼り付けて政府を批判した。あたしはその方の発言をリツイートし、政府批判した。しかし、そのマスクと記事は関係ないとわかり、お詫(わ)び訂正した。2月23日 17:05毎日の記事に日の丸マスクの写真。2月24日 13:30あたしのツイート(TW) 18:10訂正TW。2月25日11:13毎日の記事の日の丸マスクの写真、ウイルスの写真に差し替え。

 それに対しマスクの会社は、5月14日「明日はいよいよ大人気のくればぁ日の丸マスク……数量限定販売です!」とTW。5月15日「本日、日の丸マスク……販売をしております。既に完売のサイズもありますが、……お急ぎください」とTW。5月27日「弊社で作っていた日の丸マスクが政府批判のネタにちょうどよかったのか、ボロクソ言われました」とTW。5月28日「#日の丸マスク大変人気でしたが議論のネタにされるのは本望ではないので、しばらく製造休止しています」とTW──それがネットのニュースになり、あたしがなにをしたのかきちんと知らない人々から「室井佑月のデマがマスク会社を廃業に追いつめる」「羽生結弦愛用のマスクを誹謗(ひぼう)中傷」などと拡散され、「もう二度と人前でしゃべるな」などと方々から叩(たた)かれたわけです。

 あたしはマスク会社や製品を批判したのではありません。政府を批判したのです。もちろん、写真を誤解してしまったことは申し訳なかったですが、誤解や間違いの可能性をゼロにしろと言われたら、誰も何も言えなくなってしまいます。

 今回の件ではマスク会社にはご迷惑をかけたと思いますし、心からお詫びをしたいと思い、お詫び状も送りました。それでも、「損害賠償を払え。それでお詫びと思うな」と、まったく関係のない人たちからしつこくいわれるわけです。

 ええ、もうそういう人たちは放っておきます。しかし、放っておいてはいけない動きもある。

 自民党の三原じゅん子参議院議員が座長となって、「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム」を立ち上げた。5月26日の三原議員のツイッターでは、「これまでも傷ついた方が沢山いらっしゃった事を省みながら、法整備を含めあらゆる施策を取り入れ皆様を守っていきたいと思います」と書かれてあった。その前の彼女のツイッターを読むと、傷ついた方というのはプロレスの木村花さんのことだとわかる。

 しかし、あたしは政府が規制したいのはむしろ、一時、ツイッターのトレンドにもあがった「#検察庁法改正案に抗議します」みたいなものなんじゃないかな、と。この動き、恐ろしくないか?

※週刊朝日  2020年7月3日号


★1が立った日時:2020/06/25(木) 07:39:30.92

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【日の丸マスク】#室井佑月「この動き、恐ろしくない?」「マスク会社や製品を批判したのではありません。政府を批判したのです」 [鉄チーズ烏★]
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