プロ野球もいよいよ対外試合の練習試合が始まりました。ようやく動き出したか、という感じですね。各試合のベンチを見ると選手がマスクをしているチームとしていないチームとで分かれていました。

実はスポーツにおいて、酸素をたくさん体に入れることは非常に大切なことで、体の動きを活性化させる働きがあるのです。しかし、マスクをすることで酸素を取り込む量が減ってしまう。そうなると控え選手は、代打などでいくときに、少し活性が抑えられてしまうかもしれませんね。でも、これもチームそれぞれによる新型コロナウイルス予防ですから、仕方ないことです。

 それよりも「マスク」をキーワードにして大変だな、と思ったのが球審です。マスクをして、さらにマスクをかぶって判定を下していました。プレーヤーのように走ったり、打ったりなどはしません。でも、表と裏の18イニング、すべてのボールにコールしなければいけないのです。これは大変な作業ですよ。体調管理も今まで以上にしっかりやらないと、体力がもたないでしょう。

 しかも開幕日から長らく、暑い日や蒸し暑い日が続きます。その中での判定は本当にきついと思います。そういう方々が野球界を支えていますので、本当に感謝の気持ちしかありません。

 さて、そんな中、阪神の藤浪(藤浪晋太郎)が遅刻で二軍降格になったという報道が出ました。それを読んで私は藤浪という選手は「繊細」な性格なんだなあ、と思いました。

 知り合いで順天堂大学医学部の小林弘幸先生から、自律神経のお話を昔からよく聞いたりしました。その中で、性格が繊細な人ほど「寝坊」や「遅刻」をするらしいのです。

 考えてみてください。日本人の中で「遅刻していい」「寝坊していい」というような教育を受け育った人はいないと思いますよ。誰も遅刻したくてする人はいませんよね。それでも遅刻してしまうということは、何かしら原因があるからなのです。

「遅刻」はあるまじき行為だから二軍降格でも仕方がない……社会常識がないと、切り捨てることは簡単なことで、そういうふうに批判することも安易ですよ。これはある意味、病気的なものだと言えます。皆さんは病気にかかることを「社会人としてダメ」だと切り捨てますか?

 病気なら、病院で診察を受け、その原因を探り、薬をもらって治しますよね。しかも周りの人も、病気の原因を聞いたり、心配したりしませんか? 遅刻も一緒だと思うんです。そこには必ず遅刻する原因があるのです。特に今回、藤浪は新型コロナウイルスに感染した選手ですから、しっかりしなければ、と自分を自分で追い込んでいたのではないかと思います。

 まだまだ遅刻や寝坊についての話はありますので、この続きは次回にします。

6/12(金) 11:00 Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200612-00000003-baseballo-base