【愉快な“病人”たち】

 岡本真夜さん(46歳 シンガー・ソングライター)

■手術予定日の1カ月前に歩けないほどの激痛に襲われて…

最初に強い痛みがきたのは2013年の夏、友だち数人と自宅近くのお店で晩ごはんを食べた帰りのことでした。自転車で帰宅している最中、下腹部――子宮の辺りがキリキリと痛くなって、途中でペダルをこぐのをやめて休まなくてはいけないくらいの激痛が走ったのです。

それでも頑張って帰宅してベッドに倒れ込み、そのまま眠りました。翌朝、目が覚めたら痛みが治まっていたので、病院へは行きませんでした。それがいけなかったですね。当時は「チョコレート嚢腫」なんて病気があるという知識もありませんでしたし、晩ごはんを食べたお店の冷房がすごく効いていたので、「冷えてお腹が痛くなったのかな」と自己判断してしまったんです。私はひどい冷え性で、その夜は腰に上着を巻いてガマンしていたほど寒かったので……。

それから1カ月ほどしたら、また急に激痛に見舞われました。さすがにおかしいなと思って病院へ行き、CT検査などを受けたところ「右卵巣にチョコレート嚢腫ができている」と診断されたのです。しかも、直径7センチで結構大きくなっていると告げられて驚きました。これまで、生理のときは1日目に痛みがひどいタイプではありましたけど、そのほかは腰痛など気になる症状はまったくありませんでしたから……。

チョコレート嚢腫というのは、卵巣にできる内膜症のことです。卵巣の中に古い月経血がチョコレート状の液体になってたまっていることから病名がついたそうです。先生いわく、「放っておくとがんになる可能性があるので手術を受けて腫瘍を取り除いたほうがいいけれど、急いでしなくても大丈夫」ということでした。それなら、ということで、ライブなどのスケジュールが一段落つく5カ月後の14年2月に手術の予約を入れてもらいました。

■病気予防のために「腸活」を心がけている

ところが、手術予定日の1カ月ほど前に、今度は歩けないほどの……それまでをはるかに上回る激痛に襲われたのです。たまたま一緒にいた友だちが、手術する予定の病院へ車で連れて行ってくれたんですけど、私は痛みで朦朧としてしまって、病院へ行く車の中でも診察を待つ間も、ずっと「痛い、痛い」と言い続けていたそうです。私は痛みには強いほうなんですが、もし弱い人だったら気絶するんじゃないかと思うほどの激痛でした。

病院へ到着して検査してもらうと嚢腫が破裂していることがわかり、緊急手術をすることになりました。腹腔鏡手術でお腹に3カ所小さい穴を開け、破裂によってお腹の中に流れ出てしまったドロドロしたものを取り除いていただきました。全身麻酔で、手術にかかった時間は2〜3時間だったと思います。

手術後2日くらいはお腹にチクッとした痛みがありましたけど、4日後には退院できて、その後はいつもの生活に戻りました。薬を飲むとか、とくに日常生活で気を付けるよう指導もされていません。

先日、仲良しのミュージシャンも同じ病気になったと連絡がありました。女性には珍しくない病気のようです。先生から「○○に気を付けるように」といった指導をされる人もいるみたいなので、個人差があるのかもしれません。

ただ、再発の危険があって「とくに5年は要注意」と言われたので、手術後は年1回、検査を受けています。今年は新型コロナウイルスの影響で検査を受けそびれているので、コロナの感染拡大が収まったら検査に行きます。幸い、今のところ再発はしていませんが、もうあんな痛みは経験したくありません。

もともと体は丈夫なほうで病院が苦手ということもあって、病気になるまではこまめに健康診断を受けたりしていませんでした。でも、いろいろと不調が出てくる年齢になったので、今は病気にならないように気を付けています。もし、何かあったら家族やスタッフに迷惑をかけてしまいますから……。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9f325699f42a92b827e596479ff6d3e51ff14a0e
5/18(月) 9:26配信

https://www.youtube.com/watch?v=YjkiJ4ok-0c
Alone 岡本真夜

https://www.youtube.com/watch?v=XXibdEsBS44
岡本真夜 サヨナラ

https://img.news.goo.ne.jp/picture/nikkangendai/m_nikkangendai-634309.jpg
https://pbs.twimg.com/profile_images/1247197401904865281/WyygKApf_400x400.jpg