https://hochi.news/articles/20200525-OHT1T50017.html
ニカラグアのオルテガ大統領が描かれた壁の前をマスクをして通る国民(ロイター)
ニカラグアのオルテガ大統領が描かれた壁の前をマスクをして通る国民(ロイター)
 ラテンアメリカの情報ネット「ハバナ・タイムス」は22日(日本時間23日)、21日にニカラグアのプロ野球チーム「サンフェルナンド」のカルロス・アレンダコーチがマサヤ市内の病院で、新型コロナウイルス感染症によって死去したと報じた。

 台湾、韓国が無観客でプロ野球を開幕し、大リーグ、日本プロ野球も無観客での開幕に向けて準備を進める中、世界で唯一、規制無く通常通り観客を入れてプロ野球が開催されていたニカラグア。1994年のアトランタ五輪で4位、メジャー通算108勝し、NPBのソフトバンクでもプレーしたビセンテ・パディーヤ投手ら大リーガーも輩出する同国は、オルテガ大統領の独裁政権の下、感染対策を取らず、プロ野球を強行開催していた。

 同記事は「ニカラグアの無責任なスポーツ政策での最初の犠牲者だろう」と同国の体制を批判している。

 アレンダコーチの死亡以後、リーグは感染拡大防止のため、球場入りの際に選手の体温を測り、状況によっては試合の延期など、若干の見直しを図ることを発表したが、その後、選手側の強い反対によって、リーグの3週間中断を決定。首位争いをしていたサンフェルナンドは、選手がプレー続行を拒否したため、今季の敗退が決まったという。