2020年05月21日 17時00分
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1861911/

 テレビ局の“劣化”が止まらない。「バイキング」(フジテレビ系)は19日に、東京・原宿などの様子として人混みの映像に「17日」とテロップを付けて放送したが、実は3月の映像だったとして20日の放送で訂正した。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって緊急事態宣言下にある東京都だが、月内にも解除される可能性が高まっている。番組では“気の緩み”から繁華街に人が増加しているとし、原宿・竹下通りで人が密集している様子を放送。テロップには「不安」「17日竹下通り」「人混み」の文字が躍り、「人、人、人…」というナレーションまで入った。

 ところが、だ。映像にマクドナルドの期間限定商品「てりたまバーガー」(3月4日〜4月7日)の看板が映っており、それを発見したネットユーザーが「おかしい」と指摘。しかも、5月17日は気温26度を超えていたにもかかわらず、映っている人たちが厚着だったため「捏造だ!」と炎上したのだ。この日、榎並大二郎アナウンサーが「正しくは3月のものでした」と謝罪に追い込まれた。

「5月17日という直近の映像と、3月の映像を取り違えるなんて考えにくい。『人混みの映像が欲しかったのでは?』と思われても仕方がない」(制作会社関係者)

 また20日の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)も同じような“失敗”を犯した。

 19日に千葉・JR蘇我駅に多くの鉄道ファンが集まった様子を放送するも、VTRで使用した写真の1枚が3月のものだったとして番組内で謝罪。

 放送関係者は「結局は視聴率ですよ。世間受けのいい『緊急事態宣言を今解除して本当に大丈夫なのか』という結論ありきで取材を進めたものの、思うような絵を撮れなかった結果、過去の映像を使わざるを得なかったのでしょう。でも、だからといって事実をねじ曲げていいはずがない」と指摘。新規感染者数が減少傾向にある中、メディア側には、より一層の冷静さが求められそうだ。