苦悩するゴルフ練習場 屋外は「3密」あたらず客足上々も…厳しい同調圧力

 新型コロナウイルスの感染が広がる中で、ゴルフ関連は数少ない、開いているレジャー施設だ。
ただ、その経営は簡単ではない。練習場は屋内外で明暗が分かれ、コースも運営に慎重さが求められる。
営業はしたいが、やっていいのか−。関係者は頭を悩ませる。

 春の陽気となった9日午前。東京南部の東京多摩川ゴルフ練習場は野天の打席がほぼ埋まり、マスク姿の客が黙々と打球音を響かせた。50代の会社役員の女性は「在宅勤務で運動不足。オープンなここなら大丈夫かな」と汗を拭った。

 緊急事態宣言を受け8日から営業時間を短縮したが、1日平均で前年より約2割伸びた3月に続き客足は上々という。
池田陽太取締役(30)は「近隣のジムなどが閉まったのも一つ。問い合わせも多い」と話す。
受付に消毒液を設置するなどの対策を講じながらゴルファーを迎えている。

 全日本ゴルフ練習場連盟の担当者は「屋外はバブル期に迫る利用客数。
密閉、密集、密接の『3密』と指摘されたインドアは悲惨」と2月からの状況を説明。
屋内型は東京都が10日に出した休業要請の対象となった。
屋外でも、待合室に人が集まって感染リスクが高まり、閉めたケースもあったという。

 一定の利用者がいるコースも、環境は徐々に厳しくなっている。
役員にプレーを禁じる企業もあり、大人数のコンペはキャンセルが続く。
タレントの志村けんさんが亡くなった3月末のニュースで状況はさらに悪化したと関係者は口をそろえる。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200419/dom2004190002-n1.html
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