新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの声優たちが不安の声をあげている。ファンイベントが中止になったり、“三密”を避けられない現場についてなど内容はさまざまだが、そんな中、人気アニメ『ふたりはプリキュア』キュアブラック役、『耳をすませば』月島雫役などで知られる声優・本名陽子が4日、自身のツイッターを更新し、制作現場での対策を呼びかけながら仕事現場の現状を伝えた。ここでは新型コロナウイルスに対して、いろんな声優側の声をあわせて紹介する。

本名がつぶやいたのは、新型コロナウイルスについての情報をわかりやすく説明している「新型コロナクラスター対策専門家」(@ClusterJapan)が投稿したツイートに反応したもの。

「人が密集しているところ、人との距離が近いところ、換気が悪いところ(3密)に加えて、最近では大きな声を出したり、歌ったりする環境で、多くの人に感染させたと考えられます。この人たちがクラスターをつくります。接触者を早期に見つけることにより、さらなる感染拡大を防ぎます。クラスターを発生させないためには、3密に加え、大きな声を出したり、歌ったりする環境を避けることが重要です。感染者数が少なく、接触者が追跡できる場合は、クラスター対策が有効です」(※長文のため3回にわけて投稿)に対して、本名は「随分前から声はあがってますが、もはや私たちは従来のやり方では仕事ができないということ。早期に各事務所、スタジオ、みんなで考えなくてはいけないと思います」と投稿した。

厚生労働省や各都道府県の知事などは、感染拡大を防止するために「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の3つの「密」を避けるよう呼びかけているが、声優の収録現場は、広い場所もあるが、1つのマイクに対して複数人が使うこともあり、密集、密接は避けることが難しい現状がある。そんな現状に対して本名は、作品に関わる全員で対策を考えるべきだと伝えた形だ。

現場の動きは少しずつ変わっているそうで「ありがたいことに、現場は少人数での収録に切り替わりつつあります」(3日投稿)と報告。しかし、「わたしの職業の場合、収録時はエアコンも換気扇も止め、マスクを外し、大声を出したり泣き喚いたり、役によって様々です」「外画と呼ばれる吹き替え作品の場合、原音を聞くためのレシーバーもイヤホンも共有。(イヤホンは自身で持参することも有)マイクも入れ替わり立ち替わりになります。何と言ってもスタジオ内の人口密度の濃さと言ったら。休憩を多く取り、随時除菌や換気をしながらなんとか踏ん張ってますが…」と厳しい現状を明かした。

続けて「声優だけでなく、スタッフも状況は同じで、密室の中で指示を出さねばなりません。声優との接触を避けたとしてもスタッフ間での接触は避けられない。納期などの問題もあるのは承知の上ですが、今はできるならばある一定期間、収録の延期を願いたいところです。クラスター発生しかねない仕事場だけに。本当にこわい。多くの声優たちがそう感じています」と訴えた。

新型コロナウイルスについては、ほかの声優も同様に危機感を感じている。アニメ『彼氏彼女の事情』宮沢雪野役、『ふたりはプリキュア Splash☆Star』キュアイーグレット&キュアウィンディ役の榎本温子も自身のツイッターで3月下旬に「最近声優の間ではアフレコスタジオはウィルスに感染しそうだ、と不安の声が上がっている」と報告。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200404-00000333-oric-ent
4/4(土) 15:10配信

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