日本相撲協会は27日、今年の仕事納めを迎えた。都内の両国国技館で取材に応じた芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は、
この1年の本場所を振り返り「白鵬はまだ水平飛行という感じがする」と、休場を挟みながらも2度賜杯を抱いた横綱を評価。
一方で「大関陣はしっくりこない1年だった。大関はいるけど、大関どこにいるんだろうという1年になってしまった」と休場が多く、
関脇への陥落も続いた大関陣に苦言を呈した。

 九州場所後の横綱審議委員会で批判が上がった、白鵬(宮城野)のかち上げについても
「これは協会としては何も言えない。ルール違反、反則技をしているわけではないから」と、改めて言及。
かち上げは、脇が空くというリスクも伴い、事実、九州場所では2日目に大栄翔(追手風)がその隙をついて金星を挙げた。
同親方は「そこを狙っていかなきゃ。白鵬に力を出させないように」と話し、
「(元)現役からすると、もっと気迫を持って欲しいというのはある。やられたらやり返すんだという気持ちを持って欲しい。
工夫を持って臨んで行くことで、攻防が生まれる。そこに期待したい」と、元横綱として若手に奮起を促した。

 2020年は東京五輪を迎え、両国国技館はボクシング会場として利用される予定だ。
八角理事長はこの日、協会職員の前であいさつを行った際に「1月場所もチケットは完売している。みなさんの支えと共に、これからも継続していきたい」と話したという。
芝田山親方は「来年はボクシング会場にもなる。国技館に足を運んでもらって興味を持ってもらって、少しでも相撲を世界に発信できる機会になればありがたい」と新しい1年に期待した。
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