52歳となった今でも挑戦を続ける、サッカー元日本代表の中山雅史。

現在、中山はJ3のアスルクラロ沼津で選手としてサッカーを続けながら、同クラブのU18でコーチとして次世代の選手育成にも携わっている。
さらに、その合間を縫ってテレビでサッカーの解説者として活躍するなど、“3足のわらじ”を履きこなしながらサッカーと関わり続けている。

2012年に一度引退、2015年9月にアスルクラロ沼津で現役復帰をはたすが公式戦の出場はまだない中山。
「ボールを思いっきり蹴りたい」「ダイビングヘッドがしたい」ボロボロの膝と向き合いながら、練習場で日々大粒の汗を流している。

もう一度ピッチに立つ日を夢見ながら、度重なるケガと向き合い奮闘する中山にインタビューを実施。
現役を続けながらアスルクラロ沼津U18のコーチになった理由を聞いた。

中山:いまJFA公認S級コーチライセンスを取得中で、実はカリキュラムの部分は終了しています。
でも、指導実績が足りないということで、今年1年間沼津のユースにコーチ登録させてもらっています。
コーチと言っても、アシスタント的な立場なんですけどね(笑)。

コーチとして子どもたちを教えるなかで、自分も色々と気がつくことがあります。
「この場面では、こういう動きが必要だ」「この局面で切り替えが遅かったら、なかなかチームの戦力にならないな」とか、

子どもたちのプレーと自分のプレーを重ねて思い返すこともあります。

自分は、どちらかというとサッカー選手としての中山雅史に全力を投じたいという気持ちが強かった。
だから現役としての生活を続けるために、コーチをしていることが非常に役立っているなと感じます。
選手を教えるなかで、自分のプレーを顧みることができるので。

◆重要なのは、自分に対してどれだけ厳しくできるか

「苦境というか、怪我は多かった」と自身のキャリアを振り返る中山雅史。

中山といえば、98年のフランスW杯・ジャマイカ戦でみせた骨折しながらのゴールなど、逆境のなかでも諦めない粘り強いプレーが印象的。
そんな中山はコーチとして、若い選手たちにどんな言葉をかけて、苦境を乗り越えるためのヒントを与えているのだろうか。

中山:最後まであきらめずに戦い抜く気持ちを持って、ピッチに入るということです。先制されたり、逆転されたり、そういった苦境に直面したときに跳ね返すだけの力やメンタルを選手たちには持ってもらいたいなと思います。

そのために重要なのは、自分に対してどれだけ厳しくできるかです。自分を律して、それをプレーに反映できるかが選手の成長に繋がると考えています。

「これだけでいいんだ」って妥協するんじゃなく、諦めないことと満足しないこと。そんな気持ちをいつも、持っていてほしい。

またそうしたことに、はやく気づいたもの勝ちじゃないかなと思います。

そして、気づいたことを自発的に行動へと移すことが重要。試合中に、どれだけ走れるかで偶然を必然にすることも出来るんです。

例えば、試合中ずっとパスが来なくてもゴール前に走り込んでいたとします。そこで、1回だけ転がって来たこぼれ球を押し込んでゴールを決めたら、その場面しか見ていない人には“偶然のゴール”に見えるかもしれません。
でも、僕はいつもその場所に詰めていたから、そこにきたボールを押し込めたと思うんです。その1点は、偶然なんかではなくて必然なんですよ。

そうしたことが大事だと、どこで気づけるのか。「今日はこれで辞めておこう」じゃなくて「これだけでいいのかな」と考えてほしいですね。

マイナスになる部分もあるのかもしれないですけど、日々自問自答して、また新たな気持ちを持って練習に臨んでもらいたい。それの繰り返しだと思います。そういう“挑戦”を続けてもらいたいですね。ただ、やりすぎはいけないですけど

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191227-00010000-asapostv-socc
12/27(金) 8:01配信

https://www.youtube.com/watch?v=WIqiwXGV_v8
ジュビロ磐田の応援 「中山隊長」

https://www.nikkansports.com/soccer/news/img/201901190000075-w1300_0.jpg