大相撲の横綱審議委員会は定例の会合を開き、九州場所で43回目の優勝を果たした横綱 白鵬を評価した一方、
今場所で見せた張り手やかち上げなどの取り口を「横綱として見苦しい」などと批判しました。

横綱審議委員会は25日夕方、東京 両国の国技館で日本相撲協会の八角理事長から九州場所の力士の戦いぶりなどについて報告を受けました。

大相撲九州場所は上位陣の休場が相次ぐ中、横綱 白鵬が14勝1敗で4場所ぶり、43回目の優勝を果たしました。

会合のあと記者会見した横綱審議委員会の矢野弘典委員長は白鵬について「横綱として存在感を示した。よく頑張った」と評価しました。

その一方で、白鵬の取り口については「張り手やかち上げは、ちょっとやりすぎではないか。横綱として見苦しいと多くの意見が出た。
相撲協会に対して指導してほしいと意見をした」と話し、相撲協会に要望したことを明らかにしたうえで、
「43回の優勝は史上最高の実力者で大横綱になっていると思うが、名横綱と言われる存在になってほしい。ルール上は正しい技かもしれないがみずから控えて相撲を取ってもらいたい」と述べました。

白鵬の張り手や勝ち上げについては、おととしにも横綱審議委員会の委員から「横綱の相撲とは言えない」などと苦言を呈されていました。

横綱審議委員会の要望について、相撲協会の広報部長を務める芝田山親方は「かち上げや張り手はいいが、ひじ打ちではないかという意見もあった。
ただ、横綱と対戦する相手も強い気持ちや気迫をもってやってもらいたい」と話していました。

一方、腰のけがで初日から休場した横綱 鶴竜については「体調管理が大事だ。ぜひ治して、来場所出てきてほしい。体調は自分で分かっていると思うので判断を委ねたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191125/k10012190941000.html