沢尻エリカ(33)が合成麻薬MDMA所持容疑で16日に逮捕されたため、NHKは来年の大河ドラマ「麒麟がくる」で
帰蝶(濃姫)役を務めるはずだった沢尻の代役探しを急ピッチで進めていたが、川口春奈(24)に決まった。

NHK側は「確かな演技力があり、戦国武将の娘としての気高さと強さを表現していただける」と起用理由を説明したが、
制作現場からは早くも不安の声が聞こえてくる。

「民放ドラマの主演を務めたこともあり、川口さんの女優としてのキャリアは申し分ありません。
恐らくセリフもスラスラ覚えてくれることでしょう。ただ、時代劇が未経験なのが引っ掛かります。
時代劇では和服の着こなしや立ち居振る舞い、裾さばきといった“所作”が重要で、これが思いのほか難しい。
未経験の川口さんで果たして大丈夫なのかという声が上がっています」(ある制作スタッフ)

21日付の「スポーツニッポン」が「代役“本命”女優NHKに断り」という記事を掲載した。
どうやらNHKは沢尻の逮捕直後から、川口以外にも代役のオファーをしていたようだ。

実際、真っ先に“適任者”として名前が挙がったのは、昨年10月に第1子を出産したばかりの宮崎あおい(33)だという。
来年1月放送予定の新春特別ドラマ「あしたの家族」(TBS系)で女優復帰するが、
宮崎は2008年の大河ドラマ「篤姫」に主演し、平均視聴率24・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した実績もある。

「NHK側の発表では前半10話分が撮り直しになるとのことでしたが、宮崎さんなら1〜2週間あればこのくらいの撮影は可能でしょう。
ただ、産後1年でかわいい赤ちゃんを置いての緊急登板は心の準備ができなかったのかもしれません」(芸能プロ関係者)

もう一人、制作側から漏れてきたのが北川景子(33)の名前だ。18年に放送された大河ドラマ「西郷どん」での“天璋院篤姫”役は視聴者から評判だった。
業界では宮崎以上に「数字が取れる女優」と評判だが、今年12月から来年4月末までスケジュールを押さえるのが現実的に難しかったようだ。

「北川の所属事務所は『後輩の夏帆なら』と提案したと聞きます。夏帆さんは14年3月に放送されたテレビ朝日系『宮本武蔵』などで時代劇のキャリアがありますし、
今年の大河ドラマ『いだてん』にも出演。“芝居のできる女優”として関係者の間で認知されています。
ただ、沢尻の代役を務めるのは少々荷が重かったのかもしれません」(テレビ局関係者)

満島ひかり(33)の名前も挙がったようだ。満島は15年5月公開の時代劇映画「駆込み女と駆出し男」(松竹系)に出演し、
日本アカデミー賞優秀助演女優賞を獲得した。

「18年3月に所属事務所を独立してからあまり作品に恵まれない満島にとって、“濃姫”役は再浮上のチャンスでした。
ただ、満島の前事務所に所属する安藤サクラさんが昨年下期の朝ドラ『まんぷく』でヒロインを務めています。
四の五の言っていられない緊急事態ですが、NHK側は遠慮せざるを得なかったのでしょう」(前出の芸能プロ関係者)

3人の女優には「“格下”の沢尻エリカの代役なんて務められない」というプライドもあったのかもしれないが、
いずれも演技派で沢尻以上の演技も期待ができた。出演が消えた沢尻と代役の川口の濃姫役を比べて物足りなく感じる視聴者も中にはいそうだ。
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