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10月10日、芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹が、最新刊『人間』の発売記者会見を都内で行った。

芥川賞を受賞し300万部超えのベストセラーを記録した処女作『花火』、2020年に映画公開される『劇場』に続く、3作目にして著者初の長編小説。新聞連載(『毎日新聞』夕刊にて2018年9月3日?2019年5月15日連載)としても初で、平成と令和の時代をまたぎながら執筆したものだ。

過去2作品では青春の真っただ中にいる若者たちの夢や挫折が描かれていたが、本作は執筆時の著者と同年齢となる38歳の男が主人公であり、青春の後もなお続く残酷さとほのかな救済がテーマとなっている。

又吉は、新作出版に関し、「実際は1年くらい中断なく書いていたので、ようやく本になってうれしいという気持ちです。まだ読み返していないので、早く読みたいです」と語り、初の長編となったことについては「大きな違いは連載で、長い時間をかけて書きました。1作目、2作目を書いたから今回書けたと思います。(前作と)つながっている気がします」と付け加えた。

今ちょうど話題のノーベル文学賞について話を振られると、「ここであります! は恥さらしに。ものを作るときの動機は違うところにあって、僕は小学校・中学校でノートに漫才やコントを書いて、そのときはそれでご飯を食べようではなく、書かずにはいられないというところで。考えても無理なところだと(笑)」と謙遜した。

また、相方である綾部祐二にも触れ、「本を送るようにしていますが、まだ届いていないと思います。1、2作目は一応手に取ってくれて、『火花』は僕が書いた時間よりも長い時間をかけて読んでくれたので、今回も読んでくれると。今回は2、3年は待たないとリアクションは帰ってこないかもしれませんね(笑)」と笑わせた。

さらに「綾部が返ってきたときに、持ち帰ってきたもので何かやりたい。もちろんコントもやりたいです」と、“本業”でもあるお笑いへの気持ちが薄れていないことも明かしていた。

いつになるかは分からないが“再結成”も楽しみに待ちたい

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2019.10.12 17:00 週刊実話