かつての名コンビがカンプ・ノウで再会を果たすか

いまバルセロナでもっとも熱いフットボーラーと言えば──。今季のバルセロナで彗星のごとく台頭した16歳の新鋭FW、アンス・ファティだろう。

 8月25日、ラ・リーガ第2節のベティス戦で途中出場を果たしてトップデビュー。「16歳298日」はクラブ史上2番目の若さで、「16歳304日」での初ゴールはクラブ史上最年少、ラ・リーガ史上でも3番目の若さだった。

 さらに9月17日のチャンピオンズ・リーグ開幕戦、ボルシア・ドルトムント戦でもクラブ史上最年少出場。スペイン国内はこのギニア=ビサウ出身である若者の話題で持ちきりだ。

 ファティはバルサのカンテラ育ち。現在マジョルカでプレーする日本代表FW久保建英はひとつ年上で、U-12チーム時代には前線で名コンビを組んで猛威を振るった間柄だ。2014年、FIFAがバルサの外国籍選手の獲得・登録に関して制裁を科し、久保は日本へ帰国、ファティも1年間選手登録を許されなかった。ふたつの若き才能が5年の歳月を経て、プリメーラ(1部)の舞台で輝きを放っている。

 そんな両雄をよく知る人物を直撃したのが、スペイン民放テレビ局の『La Sexta』。バルサ・カンテラの指導者であるダニエル・オルカス氏にマイクを向け、久保とファティの将来性を問うたのだ。オルカス氏は次のように答えている。

「リオネル・メッシは唯一無二の存在だが、タケ・クボはとても彼に似た特性を持っている。とてもテクニカルでね。ただどちらを選ぶかと訊かれたら、私はファティを選ぶ。なぜなら彼は常に違いを生み出すプレーヤーだからだ」

 さらにオルカス氏は、登録禁止だった頃のファティに寄り添ったことを明かし、「彼にとっては困難を伴う過酷な時期だった」とコメント。「我々は1年間、実戦ができないアンスのために練習試合をたくさん組んだものだ。プレー機会が必要だったからね」と説明した。

 ジュニア時代に抜群の相性を示し、いまも刺激し合う久保とファティ。12月8日のバルサ対マジョルカ戦でプロ初対決は実現するのか。会場はカンプ・ノウと、最高の舞台が整っている。

9/19(木) 6:39 サッカーダイジェスト
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190919-00010002-sdigestw-socc

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