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2019.08.14



■タバコ→キャンディ、銃→ジョウロに 表現自粛の是非は

 今年3月、少女漫画誌『りぼん』で連載を持つ漫画家の津山ちなみさんがTwitterで「りぼんにおけるタバコ描写規制がどんどん厳しくなり、(作中のキャラクターである)レイジに煙管(キセル)を持たせることも今月号で最後になります」と明かしたが、実際に日本や海外の表現規制はどうなっているのだろうか。

日本の人気作品『ONE PIECE』の海外での表現を見ると、くわえタバコがキャンディに変わっていたり、流血する右腕の血が消えていたり、手に持っている銃がジョウロに差し替えられたり、さらには刺青も消去されるなど規制は厳しくなっている。

 江川氏によると「タバコはかなり規制される」そうで、「海外に持っていくと全部書き直されたりとか。俺は気を使わずにガンガン書いていたけど、編集者と喧嘩になった。性描写もかなりやったけど、『載せられない』と言われてシールを貼った。いずれ取れるように、描いたものが全部公開できるような時代が来ると思ったけど、14年以上経ってもそういう時代が来ない。余計タイトになってしまった」と自身の体験を踏まえて話す。

続けて、「あまり多くの人が見ないところでは(規制は)緩くなっている。それはそれでいいと思うが、メジャーなところももっと緩い方がいいなと思う。要するに、滅菌した世界を知っていても、世の中はそんなに甘くないしいい人ばかりじゃない。それをちゃんと見せて、その中でどうするかを作品で問うた方が社会的には絶対にいいと思う」と訴えた。

 これに箕輪氏は、「テレビとかメジャーな作品だけがパブリックな規制にあって、どんどんきれいなものになっていくと、現実もそうなれば辻褄が合うが実際は変わらない。触れるものがあまりにも時代遅れというか、嘘の作り物に見えると人は離れていき、今テレビに起こっているのはそういうこと。そんなものに若い人は熱狂しない」との見方を示す。

最後に江川氏は「日本のアニメとか漫画は、エロの規制は強いけどバイオレンスは結構緩い。それを結局、海外に出す際に抑えても、いくらでも海賊版とかがで出てくる。どんなに規制しても“闇”でどんどん出てくるので見ちゃうし、描く人は描くので、それよりも親とか周りがこういうものだよって教えたりとか、監視内にあればいいんじゃないかと思う」と語った。
(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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