帝京撃破で全国大会初出場、豊島監督「誇りに思うし、よく戦ってくれた」

「南部九州総体2019」(インターハイ)の男子サッカー東京都大会は、22日に駒沢第2球技場で準決勝を行い、
第1試合は大成がPK戦の末に帝京を破り、全国大会初出場を決めた(東京都は上位2校に出場権)。

大成は、三鷹市にある私立校で、じわりじわりと成績を伸ばしてきた。昨年度の高校選手権では、Aブロック決勝で準優勝。
今年度は、関東大会予選でベスト4。どちらも「東京都代表」の権利獲得の一歩手前で敗れた。インターハイ予選は、いわば3度目の正直。
豊島裕介監督は「中心選手のDF佐藤イライジャ(3年)が出場停止でいない中、選手たちがいつも以上の準備をしていたので、今日の選手がベストメンバー。誇りに思うし、よく戦ってくれた。嬉しい」と教え子たちを称えた。

試合は、互いがセットプレーでゴールを奪い合う展開からスタートした。
前半9分、大成はMF宮脇茂夫(3年)がFKでロングフィードをゴール前に飛ばすと、相手が一度反応したが、ゴールの枠を外れると判断してスルー。
しかし、ボールはポストをたたいてゴールへ飛び込み、先制点となった。
ところが4分後、今度は帝京が自陣でFKを得た場面でDF鳥木秀音(3年)がロングパスを送ると、左MF高橋岳(3年)が反応の遅れた大成守備網をドリブルで破り、
ゴール前でラストパスを受けたMF小島匠瑛(3年)が同点ゴールを押し込んだ。

その後は、全体的に帝京が押し込む時間帯が長かったが、大成は、この日のテーマとしていた守備で対抗。試合は、1-1で決着がつかず、延長戦も得点なし。
勝敗は、PK戦に委ねられたが、それでも長期戦となった。勝負がついたのは、9人目。
先攻の帝京のキッカーが、クロスバーに当てて失敗した後、大成がキックを成功させ、歓喜を爆発させた。

可能性と成長力を信じた監督「中学時代、優れていると評価されていた選手はいない」

対戦相手の帝京は、全国高校サッカー選手権で戦後最多タイの6度優勝を誇る古豪。
ほかにも近年は、2015年度に関東第一がインターハイで全国4強。
國學院久我山が全国高校選手権で準優勝するなど好成績を残している強豪校がおり、全国未経験の大成は、選手獲得面では後手を踏む。
豊島監督は「多分、中学時代に優れていると評価されていた選手は、うちにはいない。
でも、入学時から『3年後が勝負』と言い続けて来た。練習や試合で自信を得たから、全国出場にたどり着いたと思う」と話した。

中学時期の力量ではなく、可能性と成長力を信じて誘った選手が多い。
中学校の部活動出身の宮脇は「僕はチームを選べるような選手ではなかった。
体験会に行ったとき、もう一度練習に参加しないかと声をかけてもらった」と明かした。
この日、初めて公式戦で起用されたGKバーンズ アントン(1年)は、中学時代はレギュラーではなかったが、
186センチの長身と、試合に出ていないときの真摯な態度を見た豊島監督が一目惚れをして声をかけた選手だという。

小・中学生は、大会成績や選抜実績などで可能性を判断しがちだが、プロを含めて多くの選手が示しているように、未来の可能性の話であれば、意外と大きな差はないことも多い
大成は、素走りの練習は一切せず、走力、体力を消耗するほどボールトレーニングの強度を上げることで選手を鍛え上げ、
現在の3年生は、1年生の終わり頃に東京都選抜に選ばれる選手が複数出るなどメキメキと成長。
大会でも勝ち上がる経験を積んで自信を得て、全国大会出場という大きな目標にたどり着いた。
自信と喜びは、次の努力の糧になる。8月に沖縄で行われる全国大会で、さらなる飛躍のきっかけをつかめるか。初の大舞台に挑む。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190623-00064584-theanswer-socc
6/23(日) 11:58配信

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2019インターハイ東京都予選2次準決勝 大成VS帝京 高校サッカー