昨オフに阪神を戦力外、今季はBCリーグ栃木からNPB復帰を目指す

今季からBCリーグ栃木でプレーする西岡剛内野手。今月13日に行われた敵地での福島戦では4打数無安打に終わったが、「調子はいいですよ」とその表情は明るい。
「今、一番野球が楽しいかもしれない」という言葉は成績にも反映されている。今季6戦を終えて21打数8安打、打率.381。
すでに1本塁打&6打点を記録し、4盗塁を成功。「体はだいぶ仕上がっています」と力強く語る34歳が目指すのは、原点回帰だ。

「昔はやっぱりスピードがあったり、キレとか足で稼いだり、それが元々小さい時から僕のスタイル。そのスタイルに戻せるように、体を作っている感じです」

ここ数年、練習前や試合前に限らず、時間が空けば、入念にストレッチやコンディショニングに励む西岡の姿がある。
“スピードスター”と呼ばれた20代前半。41盗塁を決めた2005年には初タイトルを獲得するなど、ロッテ打線を足でバットで引っ張った。
だが、できなかったこと、やらなかったこともある。それが、商売道具でもある体のケアだ。

「20代の頃、僕は練習をサボったことはないけど、体のケアだったり、ストレッチの時間だったり、今思い返すと、できなかったことがいっぱいあるんですよ。
なので今、ここでは20代の時にできなかったことを1回やり続けてみようというのを目標にしています」

独立リーグには、NPB入りを目指す20代前半の若き選手がひしめく。
NPB時代は日本一を果たし、MLBも経験した西岡は、34歳の今、NPBではなく独立リーグでプレーする自分の姿を“反面教師”にしてほしいと願っている。

「いつも若い子たちに言うんです。僕自身は20代の時にただプレーするだけで、体のケアを全くしていなかった。
だから、こうやって早く怪我をしてしまって、今ここにいてるんだ。経験した人間が語る言葉やから正しい。頑張って体のケアを続けなさいって。自分を例として伝えてます」

「そこだけは、多分一生後悔するんだろうなって思います」

もう1つ、今となってはやり直せない、大きな後悔があるという。それが2010年オフに米ツインズと結んだ3年のメジャー契約を全うせず、2年で帰国したことだ。

「今、すごく後悔しているのは、3年契約を1年早く打ち切ったこと。それを今、人生を振り返って一番後悔しています。あと1年頑張ったらよかったなって。
ただ、あの時の心境に戻ったら、僕自身のキャパをオーバーしてパンクしていた。自己防衛で回避したつもりなんですけど、マイナーであっても、もう1年やりきるべきだったなと思います。
今となれば、もう1回マイナーでもいいから経験したいと言っても無理じゃないですか。そこだけは、多分一生後悔するんだろうなって思います」

同じ後悔を2度と繰り返さないためにも、今はとことんまで野球を追い求めるつもりだ。

「NPBはもちろん真剣に目指していますけど、ダメな可能性も高いですよね。狭き門なんで。復帰できるパーセンテージを考えると、ものすごい低いところを目指しているかもしれない。
ただ、ここでNPBを目指して本当に真剣に取り組んだら、万が一、復帰できなかったとしても新しい物が見えてきたりすると思うんです。
ここでそれを中途半端にしてしまうと、野球を終えた後、もっとしんどい人生が待っていると思っているんです。

僕はここで社会人1年目を経験している。今までNPBやMLBという、言ってみれば非現実的な世界にいたので、水を飲みたかったらペットボトルが並んでいた。
でも、今は毎回自分で自販機に買いに行く。それが現実の世界。その現実を経験できていることに、僕は感謝しないといけないですね」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190416-00347277-fullcount-base
4/16(火) 13:50配信

https://www.youtube.com/watch?v=JETozZZkzR0
千葉ロッテ 「西岡剛」の応援歌 2010 交流戦 @甲子園