6日のリーガ・エスパニョーラ第31節、カンプ・ノウでのバルセロナ対アトレティコ・マドリーは2−0でバルセロナの勝利に終わった。

ルセロナが最後の直線を前にアトレティコを視界から振り切って一度笑みを浮かべるのか、アトレティコが持ち前の血と汗と根性で距離を縮めるのか……リーガのタイトルレースの行方を決める大一番である。

試合は予想通り、バルセロナがボールを保持して、アトレティコが堅守速攻をベースに応戦する展開。バルセロナはボール保持時よりもアトレティコが攻めに出て、ショートカウンターを仕掛けるときにチャンスを構築していく。ホームチームはまず14分、メッシのフィードからジョルディ・アルバが最終ラインを突破。GKオブラクを眼前にループシュートを放ったが、これは右ポストに当たる。また28分には、今度はコウチーニョが決定機を手にするも、このシュートはGKオブラクの常人離れした超反応のセーブに阻まれた。

そしてオブラクの超セーブの直後、試合の行方を左右する出来事が生まれる……。ヒル・マンサーノ主審が抗議のために詰め寄ってきたジエゴ・コスタに何か侮辱的な言葉を吐かれたのか、同選手を一発退場とした。数的不利に陥ったアトレティコのシメオネ監督はアリアスに代えてアンヘル・コレアを投入。ボランチだったトーマスをアリアスの代わりに右サイドバックとし、コケをサイドハーフからボランチにずらし、A・コレアをサイドハーフとした。

ここから試合はバルセロナの一方的ペースに。引き分けでもリーガをあきらめざるを得ないシメオネ監督は流れを変えるべく、58分にフィリペとの交代でモラタを投入して、本職中盤の選手であるサウール、トーマスをそれぞれ左サイドバック、右サイドバックとする布陣でゴールを狙った。その後アトレティコは攻められるときには攻めに出て行ったが、やはりバルセロナのカウンターの餌食となってしまう。62分にはメッシのスルーパスからL・スアレスに絶好のシュートを打たれたが、守護神オブラクが片足で弾き事なきを得ている。

その後もゴール前まで詰め寄るのはバルセロナの方だったが、何度も、何度もオブラクが立ちはだかる。メッシのゴール正面からのシュートも、マルコムの勢いあるボレーシュートも、すべてはこのスロベニア代表GKに止められ、スコアは一向に動かなかった。

しかしながら試合終盤に入り、ついにバルセロナがオブラクの壁を破ることに成功。ゴールを決めたのは、L・スアレスだった。85分、ペナルティーエリア手前でパスを受けたウルグアイ代表FWは、右足を一閃。勢いよく地を這うボールが、オブラクの横っ飛びもむなしく枠内右に収まった。先制したバルセロナはその2分後、メッシがドリブルからペナルティーエリア内に入り込んで、反転してからシュートを突き刺して加点。1人少ないながら追いすがり続けたアトレティコに引導を渡している。

この結果、首位バルセロナと2位アトレティコの勝ち点差は11に。バルセロナは後方を走るアトレティコを追いつけぬほど引き離して、2連覇へ向けた最後の直線に入った。

■試合結果
バルセロナ 2-0 アトレティコ・マドリー

■得点者
バルセロナ:ルイス・スアレス(85分)、メッシ(86分)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190407-00010005-goal-socc