■2種登録の松岡が神戸戦でJデビュー 世界的スターのイニエスタにも果敢にチャレンジ

Jリーグデビューを飾ったサガン鳥栖の17歳MF松岡大起【写真:Noriko NAGANO】
 サガン鳥栖は2日のJ1リーグ第2節でヴィッセル神戸に0-1で敗れ、開幕2連敗を喫した。元スペイン代表FWダビド・ビジャに日本初ゴールを許し、昨年8月の第22節川崎フロンターレ戦(0-0)以降では最少となるシュート4本に終わったなか、試合後にルイス・カレーラス監督が「2チームを通して一番良かった」と評したのは神戸のビジャでも、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタや元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキでも、元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスでもなく、この日Jリーグデビューを飾った17歳MFだった。

【動画】「怖気づくことなくプレーできていたのは凄い」と指揮官も太鼓判 鳥栖17歳MF松岡大起が神戸イニエスタに猛チャージ


 開幕戦で名古屋グランパスに0-4と大敗を喫した鳥栖は、MF原川力に代わって鳥栖U-18所属で2種登録のMF松岡大起を3-5-2のインサイドハーフに起用。豊富な運動量を武器とする17歳は、リーグデビュー戦にもかかわらず、ピッチを縦横無尽に駆け回った。

 前半14分には自陣でボールを拾い、神戸MF山口蛍のチャージにも耐えてドリブル。右サイドのタッチライン際でカバーに来たイニエスタにボールを奪われてしまったが、一回り年上の世界的スター相手に食らいついて猛然とプレッシャーをかけて会場を沸かせた。同35分にもボールこそ奪えなかったが、イニエスタに対して執拗なマークを仕掛けてパスを選択させるなど、両チームで3位の走行距離11.386kmを記録している。

 鳥栖は後半9分に守備陣のミスからビジャに日本初ゴールを許し、攻撃陣も昨年8月の第22節川崎フロンターレ戦(0-0)以降では最少となるシュート4本に終わり、開幕2連敗を喫した。松岡は「失うものは何もなかった」とデビュー戦を振り返る。

「チームとして悔しいですね。もっとボールを受けて、自分で前を向いてフィニッシュを確実に決められるくらいのプレーをしないと世界では戦えない。ただ、相手の逆を取って前を向いて、シュートまで持って行けたことは良かったと思います」

 イニエスタやビジャ、ポドルスキらワールドカップ優勝経験を持つビッグネーム相手にも、物怖じせずに挑む姿はノエビアスタジアム神戸に駆け付けた2万5172人の目を引いた。同僚のGK大久保択生は「ヴィッセルという世界的スターがいるチーム相手に堂々とやっていて良かった。彼にとって良い経験になったと思う」と話せば、試合後に松岡の評価を問われたカレーラス監督は「2チームを通して一番良かった選手だと感じた」と最大限の賛辞を送っている。

 もっとも松岡本人は、冷静に自分の立ち位置を分析する。

「相当な差は感じました。自分が行って剥がされたりとかもあったので。最終的にはああいう世界的な選手になりたいです。(今年1月の)U-20代表候補合宿も久保(建英/FC東京)君が最初に選ばれていて、怪我で自分が追加招集された。そういう部分で、悔しさも常に持っています。これからもしっかり努力を怠らずに、一日一日全力で練習に取り組んで、頑張りたいと思います」

 FC東京のMF久保建英と同じ2001年生まれの松岡。昨年に続いて2種登録された期待の有望株が、プロの世界で大きな一歩を踏み出した。

3/5(火) 7:50配信 フットボールゾーン
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